社会
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社会 2020年05月19日 22時00分
宗教とコロナ後編 妖怪アマビエ現象裏の緊急事態「収入激減」
博物学者にして図像学研究家、小説家でもあり、コレクター、神秘学者、そして妖怪評論家の顔を併せ持つ荒俣宏氏の“隠れた名作”に『決戦下のユートピア』(文藝春秋刊)がある。太平洋戦争下の銃後「庶民の欲望、流行」など、戦争遂行の建前とホンネを活写した内容だ。コロナ緊急事態下の現在においても、実は同じようなことが起きている。 同書では「モンペ」をいかにファッショナブルに着こなすかの大真面目な討論会や試作品が取り上げられている。これを今に置き換えれば、「いかにオシャレな布マスク」を手製するかに通じる現象だろう。「大声では言えないが、次々と注文依頼がくるんですよ。今年は鯉のぼり需要がさっぱりだったから、これで少しは売り上げ回復です」 というのは幟旗などの問屋である。お気づきだろうか? 最近、身近な神社や寺院に「疫病退散」と白抜きされた幟が新たに掲揚されているのを。一種の「あやかり商法」と言ったら叱られそうではあるが、実は、この種の定番的方向性とはまったく異なる流行・拡散が起こっている。それが『妖怪アマビエ現象』。 この現象が今までと異なるのは、宗教(お祓いや、疫病退散の護摩焚き、祈願など)が発信源ではなく、宗教の方が後でSNSに乗っかった流行である点だ。実は、この妖怪自体に「疫病を治す」伝承があるわけではない。それを祀った神社や塚・碑もない。もちろん、仏様とは無関係。なのに、厚生労働省が「新型コロナウイルス感染拡大を防ぐ啓発画像」にしてしまったのである(4月9日)。 そもそもは今年2月末、妖怪掛け軸専門店がコロナウイルス対策で「『アマビエ』のイラストをみんなで描こう」と呼びかけ、そのイラストと由来解説をツイッター投稿したのが始まり。これに呼応したツイッター利用者の間で「アマビエチャレンジ」や「アマビエ祭」などのハッシュタグを付けた投稿が一気に増加する。 イラストや漫画は言うに及ばす、中には、ぬいぐるみやフィギュアまで制作するなど、ブームは爆発的に拡がっていく。果ては、日本産のお守りとして海外のネットユーザーまで注目するレベルになっている。 ところが、コロナ禍のスタンスを変えられない大新聞やテレビは、このアマビエブーム報道を“自粛”するばかりで、天下のNHKが報じたのは5月に入ってから。それも地方ニュースの枠である。「ネットの流行だから、(コスト安で)取り上げやすいんですが、目的や由来がどうであれ、コアな高齢視聴者から『ふざけるな』とクレーム必至の現象なんです。レポーターが直接、取材するわけにもいかないし…」(某テレビマン) ここで見逃せないのは、次の点だ。●出現は江戸時代の肥後国(熊本県)。半人半魚の妖怪で、海中から現れ「当年より6年間は、諸国で豊作は続くけれど、疫病も流行する。私の姿を描いた絵を人々に早々に見せよ」と言い残して、再び海中へ。●ただし、「絵を見せた」ことで、疫病が封じられた記録や伝承はない。疫病退散を結びつけるのは無理筋な妖怪である。●出現は1846年(弘化3年)の1回きり。ところが、話を聞きつけた瓦版屋がこれを取り上げる。江戸にも情報は伝播したけれど、今年2月末まで最初の妖怪掛け軸専門店が気づくまで、世の中で取り上げられた形跡はゼロ。 JTB総合研究所のレポートには、概ねこうある。〈過去にたった一度しか公的な記録がなく、極めて『レア』な妖怪・怪異の類であるため、社会的認知度は、極めて低い〉 とした上で、(1)ツイッター投稿から1カ月の時点で「言い伝えの内容まで知っている」「(話や名前を)聞いたことがある」の合計が約23%。(2)認知していた人のうち「1カ月以内」に知った人の割合は60%弱。 つまり、わずか1カ月で調査対象の4人に1人が知っていたことになる。新型コロナに“負けない?”感染力、いや拡散力である。 いまや、ブームは全国津々浦々に拡がっている。青森県「アマビエねぷた」、宮城県「アマビエこけし」、愛知県では「アマビエ鬼瓦」を作ってしまった業者もいれば、「アマビエ和菓子」もあちこちで製造・販売され始めている。そして、ついにそれは宗教界へも及んできたのだ。★神社仏閣もすがるアマビエ アマビエ護符、お守り、御朱印を配布(領布)する神社や寺が、ブームに遅れるなと続出している。いくつかの神社、寺院にホンネを聞いた。ただし、すべて匿名条件である。 京都のさる歴史的神社の禰宜氏の解説。「宗教界が、これほどの不況に見舞われるのは、おそらく初めてではないですか。『3密』は痛い。まず、行事ができない。対面での御朱印領布も、高リスクなのでほとんどの神社(京都)は、中止せざるを得なかった。疫病封じで『茅の輪くぐり』が毎年恒例で行われますが、これもやれない。結婚式も延期になるし、さまざまなアーティストとのコラボ企画もダメ。アマビエさんは唯一の救い神なんです」 もちろん、原則は神社や寺院で「手渡し」するのが御朱印や護符と同様だが、原則・建前などにかまっていられない寺社は、ネット通販にも手を出す。 一方、都内の観光寺院に聞くと、「一番痛いのは、葬儀収入が途絶えたこと。ほとんどのセレモニーホールは休業しているし、会葬などで人が集まるのは御法度ということになっています。檀家からの収入源も減りますし、本堂などの修繕寄附も集まりません」 ちなみに、普通の寺院の収入源は、各宗派とも半分近くが葬儀である。今回のコロナ騒動で深刻なのは、会葬者を集めての葬儀だけでなく、いわゆる個人葬や家族葬までもが自粛を余儀なくされていること。最も痛いのは、「私たちは公益法人ということになっているし、政教分離の原則もあります。東日本大震災で倒壊・崩壊した寺院や神社が再建しようとしても、一切の公的支援は受けられませんでした。自力再建のためには、檀信徒の浄財に頼るしか手立てはなかった。今回も同じです。建物や墓が壊れたわけではない。でも、それを支える収入基盤が絶たれたも同然です。もちろん、自治体に休業補償を求めるわけにもいかないが、寺で雇っている人は、サラリーマンと変わらない基準で所得税を納めている。住職も法人に雇用されているから、貰った給料から所得税や社会保険料は納めています。その減った分だけでも補ってくれる補償はないものか」 こう発言するのは、法人に約40人の雇用者のいる大寺院の住職である。ちなみに、特定警戒13都道府県には、全国の約4割に相当する約3万4000ほどの寺院がある。「それ以外の地域にある(自宗の)寺は、いつもと変わらない行事をし、葬儀もやっています。そうした地域が特定地域寺院を支えるやり方を考えないと宗派全体が陥没してしまう」(真宗本願寺派の幹部僧侶) 前編で指摘したように、コロナ騒動は創価学会をはじめ新宗教教団の懐を直撃している。お布施や寄附の減はもちろんだが、「美術館など併設施設から収入のある世界救世教とか、信者自身の労働奉仕を旗印に、積極的な本部訪問を行動の要にしている天理教などは大変でしょう。PL教団は大花火大会を中止しました。今年、トップの世代交代を考えていた教団はすべて先送りせざるを得ない」(新宗教教団の幹部) 日本には「コレラの慰霊碑」が山形県など、いくつかの地域にある。疫病由来としては、積極的に罹患者の救済にあたった医師や警察官が、逆に「伝染病を撒き散らす者」と住民に撲殺されたことを悼む慰霊碑も多数ある。鳥インフルエンザで駆除された、鶏を弔う碑もある。 こうした伝承はさらに、江戸時代以前の飢饉、疫病慰霊碑にまで連綿と繋がっている。 いずれにしても、「アマビエ」を超える戦略がなければ、宗教界の拡大・発展は起こりそうにない。
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社会 2020年05月19日 20時02分
巣ごもり消費と輸入減で野菜高騰…さらに深刻「作る人がいない!」
新型コロナの感染拡大が、庶民の台所事情を直撃している。外出自粛による巣ごもり消費の影響や、中国からの輸入激減で野菜類が高騰しているのだ。しかも、輸入制限で低価格の果物だったバナナまで価格が跳ね上がっていた。『日本農業新聞』の最新情報では、全国の卸売市場で取引される野菜は過去5年間の平均価格を100とすると、白菜225、エノキダケ180、シメジ143、大根128だ。「高値になっている野菜は鍋料理用。今年は暖冬で売れ行きが伸びずに安値だったのですが、コロナ禍で巣ごもりする消費者が保存性の高い野菜を買い求めたため、野菜の生産量が追いつかず値段が高騰しているのです」(青果仲買卸業者) コロナ騒動前は1玉200円以下だったキャベツも、現在は約250円が相場だ。「キャベツやレタスは高原地帯で栽培される。高原野菜の有数の生産地である長野県川上村には、毎年100人弱の外国人技能実習生が働きに来る。大半はフィリピン人やベトナム人。ところが、政府は3月28日に両国からの入国制限を設けた」(留学支援センター関係者) 結果、川上村で働く予定だった技能実習生は6〜7割程度しか入国できず人手不足に。やむなく農家側は作付けを減らした。今後、さらに値段が高騰するとみられている。「タマネギの輸入先は中国が約96%を占めます。中国のコロナ騒動で輸入量は30%減。スーパーなどの小売店では国産品しか販売していませんが、弁当や調理済み食品などはほとんど中国産のタマネギが使われている。輸入減が続けば、供給量が追いつかない。野菜類は軒並み高騰するはずです」(フードライター) 安くて栄養価が高い果物のバナナも同様。一房200円前後で売られていた物が、いまや300円台だ。「輸入バナナの75%を占めるフィリピン産が貨物便の減少で入りにくくなっている」(農水省関係者) 野菜不足は必至だ。
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社会 2020年05月19日 19時00分
36歳の男、元妻宅で子供に椅子を投げつけるなど大暴れし逮捕 「離婚したのになぜ」疑問の声も
北海道帯広市で、離婚した元妻の自宅を訪れ、一緒に暮らす娘に暴行したとして、36歳の男が逮捕されたことが判明。その呆れた行動に怒りの声が上がっている。 逮捕されたのは、北海道浦幌町に住む36歳の男。今年2月から3月の間にかけ、帯広市に住む元妻宅を訪れると、未就学児の娘に対し、幼児用の椅子を頭に投げつけた。当時、娘はおもらしをしており、親にもかかわらず激昂し、暴挙に及んだと見られている。元妻はこの様子を見ており、娘の頭にたんこぶが出来ていたそうだ。 さらに、男は3月7日にも帯広市を訪問。元妻の車に1人で乗り込み電話をしていると、突如カーナビゲーションシステムを殴って破壊し、器物損壊の疑いで逮捕された。警察の取り調べに対し、娘への暴行は「身に覚えがない」と否認し、カーナビ破壊については「会社の上司と話していて激昂した」と認めているという。 自分の感情をコントロールできず、愛娘や元妻と言えども他人の家に乗り込み暴力的行為を振るう。このあり得ない事件に、「早く捕まえて良かった。放置しておいたら、暴力や殺人など大事になるパターンだ」「こんな堪え性のない人間が会社員として務まっているのか。不思議で仕方ない」「同僚がこんなやつだったらモメる。本当に会社員なんだろうか?」と怒りの声が上がる。 また、「離婚したにもかかわらず、元妻と子供の元を訪れ、へばりつく。しかも感情が抑えられず、ありえない行動に出る。離婚されるのも無理はない」「どうしようもない人間。元妻は付きまとわれていたのではないか。今後、接近禁止の措置を取るべきだ」「会社もクビになる可能性が高く、この男はまだまだ元妻にたかる。遠くへ逃げたらどうか」という声も出た。 夫婦のことは当事者しかわからないため、どのような関係だったのかは不明だが、元妻宅をたびたび訪れ、怒りに任せた事件を起こすことは、異常と言わざるを得ない。
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社会 2020年05月19日 12時10分
58歳女、不要不急の119番を61回かけて逮捕 「タクシーで行くから帰れ」と追い返したことも
京都府宇治市に住む58歳無職の女が、偽計業務妨害罪で逮捕されたことが判明。その行動に怒りの声が相次いでいる。 逮捕された女は、今年2月22日から23日にかけ、自宅の電話から宇治市消防本部に119番を計61回掛けた。その全ては不要不急で、そのほとんどは無言電話や腹痛といった救急車を必要としないもの。ただし、3回は救急隊員が駆けつけており、その際は「タクシーで行くから帰れ」と追い返すこともあったという。 このニュースに、ネットユーザーからは「超迷惑行為。これをすることによって、本当に困った人が救急車を利用できなくなる」「救急隊員はいたずらとわかっていたとしても、ある程度必要性を感じれば駆けつけざるを得ない。そんな気持ちに付け入る最低の行為だ」と怒りの声が上がる。 また、「不要不急の用事で救急車を利用する人間は一定数存在する。規制を掛けてもいいのではないか」「以前、テレビで居酒屋に行く時、『マイ救急車』を用意すると発言して干された女優がいた。そういう認識の人間がまだまだいるのでは」「ちょっと酷すぎないか?防ぐ手立てを考えるべきだ」と言う指摘も。 一方で、「認知症だったのでは?」「精神に異常をきたしていたのではないか」と女の精神状態を案ずる声もあった。 救急車については「不要不急な対応依頼」が社会問題化しており、「有料化するべきだ」という声は常にある。しかし、そうなると、「お金がないから救急車が呼べない」という事態も発生してしまう。現在のように、「困っている人に無償対応する」システムが理想と言える。 一部のならず者によって、救急車が有料になってしまっては、多くの日本国民が困ることになる。女のしたことは、決して軽い罪ではない。
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社会 2020年05月19日 06時00分
解雇された男、上司に過激な仕返しをして逮捕「俺を解雇したらどうなるか見せてやった」
会社の待遇に腹を立てた経験がある人はいるだろうが、海外では職場を解雇されたことに腹を立て、上司に過激な仕返しをした人間がいる。 アメリカ・イリノイ州で、トラック会社で運転手として働いていた男が上司に職場を解雇されたことに腹を立て、上司のフェラーリにトラックをぶつけ、フェラーリを大破させたと、海外ニュースサイト『NEWS18』と『MOTOR TREND』が5月10日までに報じた。イリノイ州では事件が起きた当時、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため外出禁止措置が取られていたが、男が勤務していた会社は営業していた。 報道によると、男は事件の4日前にトラック会社に勤め始めたが、上司は男の振る舞いに不満を持ち、男を雇用してから4日後、男に解雇を告げたという。上司が男のどのような振る舞いに不満を持ったのか、具体的な内容は明かされていない。 解雇を告げられた男は何も言わずに解雇を受け入れ、その場を去った。その場を去るとすぐに、男は会社の敷地内に止められていた上司のフェラーリめがけて、会社のトラックを発進させ、フェラーリを大破させたそうだ。『MOTOR TREND』はトラックをぶつけられたフェラーリの写真を公開しているが、トラックの右前輪がフェラーリのフロントに乗り上げ、フェラーリの前面が押し潰されている。男が運転したトラックは、会社の敷地内に止められていたものだった。 男が自身のフェラーリにトラックをぶつけたことを知った上司が現場に駆けつけると、男は上司に向かって、「俺を解雇したらどうなるか見せてやった」と言ったという。男はその後、駆けつけた警察によって逮捕された。 このニュースが世界に広がると、ネット上では「解雇されて腹を立てるのは分かるけど、男がしたことは立派な犯罪」「上司はどのように男に解雇を伝えたのか。ひどい伝え方をしていたら男が激怒するのも分かる」「運送業者はコロナの影響で忙しいはず。そんな中、4日間で会社を解雇されるなんて、男にも問題があるように思う」などの声が挙がっていた。 海外では上司に過剰な仕返しをした人間が他にもいる。 タイ・バンコクで職場を解雇された32歳の女が、上司のクレジットカードを盗んで使用したと、海外ニュースサイト『AsiaOne』が2019年6月に報じた。女がどのような職場で働いていたのかは明かされていない。 同記事によると、2017年、女は突然上司から解雇を言い渡されたという。女は突然上司から解雇を言い渡されたことに腹を立て、上司の家に忍び込み、上司のクレジットカードを盗んだ。女は上司のクレジットカードを使ってブランドの服や鞄を購入したり、高級ホテルに滞在したりして、2017年の後半から約1年かけて、合計約600万バーツ(約2000万円)使用した。 カードが紛失したことに気づいた上司が、カードが不正に使用されていることを知り、警察に相談。2019年6月、警察の捜査により女は逮捕された。 世界には、罪を犯してまで上司に復讐をしようとする人間がいるようだ。記事内の引用について「Employee Crushes Boss' Ferrari GT4 Lusso With a Truck After Getting Fired for Bad Behaviour」(NEWS18)よりhttps://www.news18.com/news/auto/employee-crushes-boss-ferrari-gt4-lusso-with-a-truck-after-getting-fired-for-bad-behaviour-2613981.html「Man Loses Job, Man Drives Truck Over Boss's Ferrari, Man Gets Arrested」(MOTOR TREND)よりhttps://www.motortrend.com/news/ferrari-gtc4lusso-run-over-by-semi-truck-incident/「Fired Thai worker goes on $260,000 spending spree with company credit card」(AsiaOne)よりhttps://www.asiaone.com/asia/fired-thai-worker-goes-260000-spending-spree-company-credit-card
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社会 2020年05月19日 06時00分
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第369回 国民の敵と化した安倍内閣(後編)
中国武漢発祥の新型コロナウイルス感染症のパンデミックを受けた、緊急事態宣言の5月末までの延長が決まった。無論、5月末に新型コロナウイルスの感染拡大が終息すると決まっているわけではない。そもそも、未経験の疫病の感染終息時期を「事前」に確定することは、誰にもできない。何しろ、最終的な解決策はワクチン開発か、集団免疫獲得以外にはないのだ。 政府の緊急事態宣言延長により、我が国では事実上の「経済活動停止」状況が続くことになる。すでに、所得消滅により「飢え」に直面する国民が出始めている。 というわけで、政府は緊急事態宣言と同時に「大規模財政政策」により国民の所得消滅分を「補填する」ことを決定しなければならないのだ。ところが、宣言延長の記者会見の場で、安倍総理は、「感染症の影響が長引く中で、わが国の雇用の7割を支える中小・小規模事業者の皆さんが、現在、休業などによって売上がゼロになるような、これまでになく厳しい経営環境に置かれている。その苦しみは痛いほど分かっています」 と発言しておきながら、具体的な「新たな支援策」については一切触れなかった。また、総理は会見の前半で、「私たちの暮らしを支えてくださっている皆さんへの敬意や感謝、他の人たちへの支え合いの気持ち、そうした思いやりの気持ち、人と人との絆の力があれば、目に見えないウイルスへの恐怖や不安な気持ちに必ずや打ち勝つことができる。私はそう信じています」 と語ったのである。絆の力とやらが、我々の所得を補填してくれるのだろうか。 総理が本当に「国民の苦しみ」が分かっているというならば、やるべきことは一つしかない。「総額100兆円の新規国債発行」の宣言である。 具体的には、すでに提出されている「日本の未来を考える勉強会(代表・安藤裕衆議院議員)」の「100兆円の新規国債発行の経済対策」について、「検討を指示した」と発言するだけである。玉木雄一郎代表率いる国民民主党なども、やはり新規国債発行100兆円を含む提言を出している。総理が「決断」するだけで、瞬く間に「すべての企業、家計への所得全額補償」が決定し、国民は救われる。 ところが、やらない。安倍内閣は緊縮財政至上主義の財務省と本気で戦わない。それどころか、国民の「犠牲」により事態を乗り切ろうとしているのをごまかすべく、「絆の力」とやらの抽象論、精神論を叫ぶ。外出禁止、イベント自粛など政府の方針により、所得を稼ぐことができず、「飢え」や「自殺」に直面している国民を、総理は「絆の力」とやらで、どのように救うつもりなのだろうか? 最近はようやく「誤解」が解けてきたが、政府の新規国債発行とは「政府貨幣発行」にすぎない。いわゆる「国の借金(政府の負債)」は、過去に政府が発行した貨幣額の履歴だ。改めて「政府貨幣発行額」の定義は「中央政府の「国債関連費」を除く歳出総額と歳入総額の差額」になる。要は、中央政府のプライマリーバランス(以下、PB)赤字だ。中央政府のPBが赤字ということは、その分、間違いなく新規国債が発行されている。つまりは、政府貨幣が発行されていると理解して構わない。 というわけで、日本政府のPBの赤字、すなわち「政府貨幣発行額」をグラフ化した。2020年度は、第一次補正予算の新規国債発行分(25兆7000億円)を加えた。 グラフ化すると分かりやすいが、例えば、2019年度は、PB赤字は、「政府が年間で14兆6000億円の貨幣を発行した」 という意味しか持たない。図の貨幣発行額の「履歴」(政府の負債総額)を持ち出し、「国の借金で破綻する」とやっている連中がどれほど愚かか、理解できるのではないか。 政府の貨幣発行(新規国債発行)は、もちろん会計上は「政府の純負債(債務超過)」の拡大だが、反対側で「我々の純資産(財産)」が増えている(誰かの純負債増は、誰かの純資産増である)。 政府が貨幣発行で「国民」の財産を増やすことこそが「政府の貨幣発行」なのである。 当たり前だが、下の図は「今年、○○兆円の貨幣を発行した」という、政府の貨幣発行額の履歴であるため、「税金で借金を返済する!」といった話にはならない。というより、本気で国債を償還したいならば、読者が持つ貨幣を取り上げ(=徴税)、政府のバランスシートで「ジュッ」と、資産と負債を相殺することになるが、一体そんなことをして何の意味があるのだろうか。 ’20年度は、今のところ補正予算分を含めて約35兆円の「政府貨幣発行(新規国債発行)」が決まっているが、圧倒的な「不足」である。現時点で集まってきている情報を分析すると、’19年10月以降、我が国の年間GDP喪失は20%前後に達する。最低でも、100兆円の政府貨幣発行=新規国債発行が必要なのだ。 それどころか、100兆円の政府貨幣発行では、「運よく、コロナ危機が6月に収束し、第2次世界恐慌が落ち着いたならば、日本のGDPが’19年7〜9月期レベルに戻るかも知れない」 程度の、楽観的な見通しに基づく水準にすぎない。実際には、100兆円でも足りないだろう。 というわけで、政府の新規国債発行=財政赤字の拡大が必須の局面なのだが、安倍内閣が打ち出す対策は規模が小さすぎ、しかも遅い。国民一人当たり10万円の現金給付のドタバタからも分かるように、安倍内閣が「本気」になれば、財務省の壁を突破できる。それにも関わらず、後手後手に回り、国民の所得消滅を事実上、放置している。まさに「国民の敵」としか表現のしようがないのである。***************************************みつはし たかあき(経済評論家・作家)1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
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社会 2020年05月18日 23時00分
全国「おんなの不倫」県民性(1)
★北海道・東北地方 青森の女性には要注意!本気になって中出し要求 北に行くほど女性は内向的になり、不倫率は下がると言われているが、そんな中でも例外とされるのが北海道だ。「北海道の女性は開拓時代から男性と対等に働いてきたため、性に対しても男女平等という意識が強く、結婚とセックスは別物と割り切っている女性が多い」 そう語るのは、著書『おんなの県民性』などで知られる県民性博士の矢野新一氏だ。 それを証明するように、2019年には北海道警函館西警察署で集団不倫が発生し、20代の女性刑事を巡り13人もの男性警察官に「不適切異性交際」があったとして処分を受けたというニュースも報道されている。 また、「北海道の既婚女性は出会い系の利用率が高く、遠方の男性と不倫するケースも多い。そのため、長期休みには不倫相手と会いに北海道にやって来る男性でビジネスホテルが埋まる」(タウン誌編集者)という現象も起こるという。 北海道には及ばないものの、東北一不倫が多いと言われているのは、美人の産地として知られる秋田県だ。「美人も多いが、セックス好きも多いというのが秋田女の特徴で、AV女優を多く輩出する県としても知られています。自ら熟女系AVに出演志願する人妻もいますからね」(AV監督) ちなみに、秋田は幸福度ランキングで全国最下位であり、不満の溜まった女性が現実逃避のために不倫するという傾向もあるようだ。 人妻と変態プレイを楽しむなら福島県がオススメ。「福島の女性も東北特有のガードの堅さはあるが、一度心を許すと何でも受け入れてくれるようになる。ムッツリなところがあって、SMなどの変態プレイにも興味津々」(ナンパ師) なお、残す東北4県の青森県、岩手県、宮城県、山形県はいずれも女性の不倫率は低いが、ある県の女性だけは要注意だ。「あまり手を出すべきでないのは、青森県の人妻です。青森の女性は基本、口下手で奥手だが、一度のめり込むと本気になりやすい。遊びのつもりが、『あなたの子供が欲しい』と中出しを求められたりしますから…。注意が必要です」(同) 青森はできちゃった結婚が多いと有名だが、それも納得だ。
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社会 2020年05月18日 22時30分
過去を消した女たち 第9回 さくら(33) 風俗の仕事は「手っ取り早く稼ぐには一番いい」
「高校生になるまで、電車も1人で乗ったことがなかったですし、夜遊びなんて高校の部活が終わるまで、したこともありませんでした。自分で言うのもなんですけど、いたって真面目な生活をしていました」 都内某所のカフェで、さくら(33歳)という元風俗嬢から話を聞いていた。落ち着いた口調の彼女からは、浮ついた空気は漂ってこない。これまで多くの元風俗嬢に話を聞いてきたが、高校3年生まで夜遊び未経験という女性に会うのは、初めてのことだった。 現在、美容師をしているという彼女だが、10年ほど前、デリヘルで2年ほど働いていた。いたって真面目な彼女が、なぜ風俗で働くことになったのか。「高校の時は部活が忙しくて、部活を引退するまでアルバイトもしたことがなかったんです。夏休みを終えた頃にガソリンスタンドでアルバイトを始め、そこで今も友達の加藤という同い年の女性と出会ったんです。加藤は高校を中退して、キャバクラとガソリンスタンドを掛け持ちして働いていました。その加藤に誘われて、カラオケに行ったり、色々と遊ぶようになったんです」 がらっと変わった高校生活。しかし、両親に加藤さんを紹介したところ、とても明るく愛想がよかったため、「彼女と一緒なら大丈夫」と安心していたという。 高校卒業後、美容系の専門学校に通い出したさくら。高校時代より出歩く機会は増えたものの、真面目に生活する中、加藤さんから「デリヘルで働かないか」と誘われるようになった。「さすがに風俗の仕事は、二つ返事でできるものではないので、ずっと断っていたんですけど、『人が足らないから来て』と言われ続けて、半年ほど経って働く決心をしたんです。何事も経験かなって。あまり深く考えないようにもしました」 友人に誘われなければ、間違いなく踏み込むことのなかった風俗の世界。金銭的に困っていたわけではない。当時は、男性経験も1人だけ。セックスに対しても、ことさら興味があるわけではなかったという。「初めてのお客さんのことはよく覚えています。緊張してぎこちなかったです。プレイの内容より、その人の態度が印象に残りました。40代の紳士的な人で、私にも敬語で話してくれて、それからちょくちょく指名してくれるようになったんです。その人からしてみたら、慣れてないのがよかったのかもしれません」 稼ぎは多い時で月に80万ほどになった。普通のアルバイトで稼げる額ではない。それでもブランド品を買い漁るわけでもなく、身なりは変わらなかったという。「ほとんど食費に消えました。カラオケに行ったり、友達におごったり、手元にはほとんど残りませんでしたね。物欲というよりは、食欲に消えていきました」 身体的に太ったぐらいで、両親からいぶかしがられることはなかった。ただ、何度か危険な目にはあった。「本番は絶対に断っていたんですけど、タチの悪い人に無理矢理入れられて、中に出されたことがあったんです。それでアフターピルを飲みました。あれって、飲むと次の日はずっと吐き気が止まらず、寝込むような状態になるんで、すごいきつかったのを覚えています。それと、ストーカーですね。最寄り駅の改札にいきなり現れた時は、さすがに恐怖心を覚えました。しばらくは使う駅を変えました。他の店の話ですけど、女の子がお客さんに殺されたという事件もあったので、変な気を持たれないように気を付けるようにしました」 専門学校卒業と同時に風俗から足を洗ったさくら。出勤最後の日のことも忘れられないという。「辞める日にプレゼントをくれたお客さんがいて、リボンがついた箱に入っていたのは、極太で透明の光るバイブだったんです。自己中なお客さんが多かったですけど、さすがにびっくりしました」 それからは、風俗に戻ることはなく、3年前には結婚して、幸せな毎日をすごしているという。「今はまだ、旦那さんの仕事も順調ですし、私の仕事も問題はありません。ただ未来は、どうなるか分かりません。そうなった時には、需要があるか分からないですけど、風俗の仕事に戻ることは頭の片隅に常にあります。手っ取り早く稼ぐには、一番いいですからね」 その時、旦那さんには打ち明けるのだろうか。「いや、絶対に言いません。そんなこと言ったら、『死ぬ』とか言い出しそうです。黙ってやると思います」 風俗で働いたという事実は、過去のことも、これから働いたとしても、誰にも言うつもりはないという。 金銭的な魅力の他に、風俗の仕事を厭わないのには理由があった。「いま思えば、セックスというものが嫌いではないんだと思います。性に対して、人より貪欲なところがあるかもしれませんね」 その感情は、風俗で働いたがゆえに気付いたものだ。その言葉を聞き、風俗に身を投じ、仕事をし続けられる女性には、心のどこかに彼女と同じような感情があるではないかと思った。売春は世界最古の職業とも言われるが、金銭的な魅力ばかりでなく、女性にも性的な満たされ得るという側面もあることを、彼女の発言は物語っているのだった。
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社会 2020年05月18日 21時14分
この時期でも集客に困らない闇営業のギャンブル店
愛知県警が古屋市中区錦のカジノ店を摘発し、店関係者ら男3人を賭博開帳図利容疑で逮捕したことを17日に発表し、各メディアが大々的に報じた。 発表によると、16日夜〜17日未明に店を捜索し、従業員の男女8人を同容疑で、名古屋市や岐阜県多治見市などの20〜80歳代の客の男女12人を賭博容疑でそれぞれ現行犯逮捕。 逮捕容疑は4月16日頃〜23日頃、カジノ店の店内で客らにバカラ賭博をさせた疑い店は新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言発令中も営業を続けており、客らは「コロナでやることがなく、週に2、3回来ていた」と話しているという。「名古屋といえば、昔から違法のバカラ賭博店が多く、ギャンブル好きにとっては天国のような街。24時間営業の店も多く、誰でも知っている元プロ野球選手はすっかり熱くなって、ほかの客と“タイマン勝負”を繰り返していたのは有名な話」(プロ野球担当記者) 法令違反の時点でアウトの違法カジノの店だが、新型コロナウイルス感染拡大にもかかわらず、問題になっているのは店内がいわゆる「三密」状態になっていることだが、この時期でも集客には困らないようだ。「緊急事態宣言発令の道都府県はパチンコ店が休業させられているが、となると、パチンコ依存症の人が駆け込むのは闇営業のスロット店。違法カジノに比べ“ハードル”も低く、即現金が手に入る。シノギが厳しいので新規参入で乗り出す組織もあるのでは」(実話誌記者) 当局とのイタチごっこは続きそうだ。
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社会 2020年05月18日 21時00分
深海魚“アカナマダ”の捕獲が話題に…巨大地震発生の予兆を心配する声
深海魚“アカナマダ”が5月15日、日本海側の富山湾で捕獲され話題になっている。 アカナマダは竜のように細長い体をくねらせて泳ぐ“リュウグウノツカイ”に似た深海魚で、近年、富山湾で目撃が相次いでいる。ネット上では「巨大地震発生の予兆ではないか」と危惧する声が広がっている。「アカナマダは肛門から墨のような液体を出す“珍魚”として知られていますが、今まであまり目撃されることはありませんでした。ところが昨年2月に富山湾で31年ぶりに発見されると、その後、4月までに8匹も確認され、漁業関係者の間で大きな話題になりました。2011年の東日本大震災の前には、リュウグウノツカイやダイオウイカなどが大量に打ち上げられた例があり、一部のオカルトマニアの間で、近い内に大きな地震が起きるのではないかとウワサされています」(オカルト誌ライター) 実際に、アカナマダが捕獲された2日後の午後8時38分ごろ、紀伊水道を震源地とする最大震度4の地震が発生しており、ネット上で関連性を指摘する声が上がっている。《アカナマダはリュウグウノツカイと近縁種らしい。昨年から急に目撃されているのは何でだろう。大きな地震が起きなければいいけど…》《深海魚と地震発生の関連性に注目している。何かヤバそうだな》《深海魚の出現は地震の前触れといわれているけど、実際はどうなんだろうね。でも、31年ぶりって何か地殻変化が起きてるんじゃないかと思うわ》《東日本大震災のときは、地震発生前に地殻変動が起きてリュウグウノツカイが海面に押し上げられたといわれている。今回も何かあるかもしれない…》「16年12月25日には新潟県胎内市の荒井浜の海岸にアカナマダが打ち上げられたことがありますが、それから3日後の28日に、茨城県北部でマグニチュード6.3の地震が発生しています。深海魚の出現と地震発生との関連性は科学的には“否定”されていますが、昔から言い伝えとして残されてきました。注意するに越したことはないでしょうね」(前出のオカルト誌ライター) いまだコロナが収束しない中で巨大地震が発生すれば、大きなパニックになることは間違いない。アカナマダの出現が地震と関係なければいいのだが…。
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