女性の中には、美容整形で取ってしまう人もいるほど。突然できたり、色が薄くなったり濃くなったりと、小さいのに大きな悩みの種にもなります。いったいホクロとは何なのでしょうか。
今回は、看護師の大木アンヌさんに、知っておくべきホクロの知識をお聞きしてきました。
■ホクロの正体はメラニン
「ホクロは医学的に色素性母斑と言われ、原因はメラニン色素。表皮のもっとも下の層である基底層にあるメラノサイトが、紫外線などの影響を受けて活性化し、メラニンを作り出します。そのメラニンが集まってできるのがホクロです。ホクロには先天性と後天性のものがあり、後天性のものは年齢を重ねるごとに大きくなったり数が増えたりします。先天性のものも、悪性だったりすると大きくなる場合があります」
■ホクロの原因は紫外線だけではない
「ホクロを作る大きな原因は紫外線。ですから増やしたくないのであれば、日焼け対策はしっかりと行う必要があります。しかし、原因はそれだけではありません。女性に多いのが、妊娠などのホルモンバランスの崩れによるもの。また、ストレスなども原因に。気になって触りすぎると、摩擦による刺激によって大きくなったり増えてしまうこともあるので注意が必要です」
■ホクロのガンには要注意
「ホクロというのは良性腫瘍のことを指しています。しかし、中には悪性のものも存在します。それが、メラノーマ(悪性黒色腫)と言われるもの。いわゆるホクロのガンです。メラノーマは抗がん剤の効果が低いことで知られています。ですから、早期発見、早期治療が不可欠。特徴として、急に大きくなったり、形がいびつで左右非対称だったり、足裏にできやすいなどがあるので、そういった点を見極め、気付いたら早めに病院に行くようにしてください」
ホクロをチャームポイントだと言って、喜んでいられない状況もあるようです。急にできたホクロには注意が必要。まずは観察して、異変があるようなら早めの対処を心がけましょう。
【取材協力】大木アンヌ
ルーマニア人ハーフの看護師。家庭や恋人同士で使える簡単な医療の知識を少しでも伝えていくため、ライターとしても活動中。