チームにとって一番痛かったのは、4日に登録抹消されたロメロと安達了一の離脱である。ロメロは打率.385、本塁打7本、25打点、安達は打率.292、本塁打2本、14打点、8月のオリックス躍進を引っ張ってきた2人は、今月も打率.400を記録していただけに、好調だった打撃陣に与えたダメージは深い。しかし、宗佑磨が8月は.350、今月は.400の打率をマーク。首位打者も視野に入れている“マッチョマン”吉田正尚も8月は.407、今月は.438と好調をキープしているのはまだ救われるところだが、クリーンナップを担うモヤは今月.194と低迷。ロメロが抜けた穴は、小島脩平や中川圭太が務めているが、破壊力不足は否めない。
投手陣では開幕から唯一ローテーションを守っている“エース”山岡泰輔が二桁勝利を挙げてから足踏み状態が続き、防御率も4.06と失点が目立つ。アルバース、竹安大知、K-鈴木、荒西祐大、張奕らが離脱者の穴を埋めるべく先発を務めているが、好不調の差が激しく、「計算が出来る先発投手」が出て来なかったのも、大型連敗を生んだ原因と言っていいだろう。8日には“神童”山本由伸が6回を1失点の好投を見せ復活をアピールしたが、復帰前と同じく援護に恵まれず連敗を止められなかった。しかし、由伸は最優秀防御率のタイトルが狙える「計算が出来る先発投手」であることから、由伸が残りシーズンで同じようなピッチングを続けていくことで、チームに良い流れが戻って来ることを願うばかりだ。
3位ロッテとは6.5ゲーム差。残り15試合の内訳は、対ソフトバンク5試合、対西武1試合、対ロッテ3試合、対楽天3試合、対日本ハム3試合となっている。今シーズンは特に苦手としているソフトバンクとの試合が最も多く、CS進出への道のりは極めて厳しい状況だが、一戦一戦勝ち続ける他、ミラクルは起こらない。まずは11日のロッテ戦(ZOZOマリンスタジアム)で連敗を止めて、週末の楽天3連戦が行われる京セラドーム大阪に戻りたい。
(どら増田)