この日本ハム戦の負け越しは、再び借金が「6」に膨らみ、最下位から逆転のCS進出を目指しているチームにとっても、痛すぎる結果となってしまった。だが、各チームとの戦績と残り試合を見ると、まだ諦めるには早すぎると言っていいだろう。
オリックスとパ・リーグ各チームの戦績と残り試合数は、次の通りだ。
1位 福岡ソフトバンク 20試合6勝13敗1分け 残5
2位 埼玉西武 21試合8勝13敗0分け 残4
3位 東北楽天 21試合10勝10敗1分け 残4
4位 千葉ロッテ18試合11勝7敗0分け 残7
5位 北海道日本ハム 19試合7勝10敗2分け 残6
既に、1位のソフトバンク、2位の西武とはシーズン“負け越し”が決定しており、ゲーム差を見ると、2位の西武とは6ゲーム差と射程範囲内に見えるが、負け越しの数が多く残り試合も少ないため、データを見る限り2位通過は厳しい状況になっている。しかし、3.5ゲーム差の3位の楽天から2.5ゲーム差の5位日本ハムまでは、楽天とは5割、ロッテには4つの勝ち越し、日本ハムには3つ負け越してはいるものの、なお6試合残していることから、まだ可能性が残されている。
CS進出に望みを繋ぎたいオリックスにとって最後の天王山は、30日から始まる怒涛の11連戦だ。ここでロッテと4試合、西武と3試合、日本ハムと3試合、楽天と1試合が組まれており、うち本拠地開催は、ほっともっとフィールド神戸で行われる西武との3連戦のみ。この11連戦で、下位チームとの直接対決でどこまで貯金を伸ばすことが出来るかが、逆転CS進出へのポイントであるのは間違いない。日本ハム戦では、アグレッシブさが故にミスをしてしまう場面も目立った。終盤戦に向かってアグレッシブさは大切だが、ミスは命取りになる可能性が高くなるだけに、まずは確実に先制点を挙げて、疲れが出て来ている投手陣の気持ちを和らげてもらいたい。
ファームでは、前半戦ローテーションを守ってきた榊原翼が復帰した。“神童”山本由伸も早期復活に向けてトレーニングに励んでいる。25日の試合で途中交代したモヤも病院で診察した結果、「異常なし」の診断を受けており、好調なクリーンナップは引き続き他球団の脅威であることに違いない。叶うべき夢の先を、今年こそオリックスというチームを愛する全ての人間が見たがっている。
(どら増田)