2015年7月期の主演ドラマ『花咲舞が黙ってない』(同)の第2シリーズ以来、約4年ぶりの連ドラ出演となった杏は、「一回は倒れちゃうんじゃないかなとか、みんなに何かしら迷惑をかけちゃうんじゃないのかなって思っていた」と声を詰まらせあいさつしたという。5月から約4カ月間の撮影を終えた杏は“時短撮影”など、スタッフの配慮に感謝したそうだ。
杏というと、俳優・渡辺謙の長女であるのは言うまでもない。15歳から人気ファッション誌『non-no』(集英社)専属モデルとして活動し、2005年から海外のプレタポルテコレクションでも活躍。アナスイ、ルイ・ヴィトンなどの著名メゾンのコレクションに多数の出演経験を持つ。06年には、『NewsWeek』日本版で「世界が尊敬する日本人100人」に選出された。
2007年、『天国と地獄』(テレビ朝日系)で女優デビューを果たし、11年4月期のドラマ『名前をなくした女神』(フジテレビ系)は、連続ドラマ初主演となった。10年11月にはラブソング・カバー・アルバム『LIGHTS』を発売し、長年の夢であったというミュージシャンとしての音楽活動も実現した。
2013年秋期からのNHK連続テレビ小説『ごちそうさん』にオーディションなしで主演に抜擢され、共演した俳優の・東出昌大と15年1月に結婚。16年5月、長女・次女となる双子を、17年11月に長男をそれぞれ出産した3児の母である。
世間からの好感度が高く、2足のわらじを履く肝っ玉母ちゃんの杏だが、名前を聞くだけで不機嫌になるほど嫌悪感を抱く女優がいるようだ。
2008年に公開された『桜の園』は、杏にとって映画初作品だった。主演は女優の福田沙紀である。当時、福田は事務所の強力なプッシュで、ドラマや映画への出演が相次いでいた時期であったようだ。しかし、福田は事務所のお膳立てを自分の実力だと勘違いし、遅刻はもちろん、気に食わないことがあると撮影を中断させるなどやりたい放題な女王様だったという。
現場の雰囲気を大切にするという杏は、天狗と化した福田の態度が許せず、「二度と福田沙紀と共演しない!」と激怒したと報じられている。
「杏は福田の4歳年上ですが、女優歴では福田が先輩です。当時、杏は女優として新人だったにもかかわらず、福田のナメた態度を見て、スタッフを気の毒に感じたのでしょう。福田はまだ18歳そこそこで、偉大なる権力をバックに大人をあごで使いたい年頃だったのかもしれませんね。肝心の杏の記念すべきデビュー作は期待外れの結果を招き、所属事務所も『デビュー映画が黒歴史と化した』とカンカンの様子でした。両者は事務所公認の“共演NG”になってしまい、以降の共演情報はないようです。そもそも、福田は杏だけでなく、女優・泉ピン子など大御所女優からも“共演NG”にされるほどの強者だと業界では有名な話です」(ドラマ制作関係者)
今や、国民的女優となった杏。ドラマ制作現場の“働き方改革”に一旗揚げたと言われる今回の“時短撮影”は大きな注目を集めた。妻として母として女優として、ますます磨きのかかった杏の活躍を大いに期待したい。