中にはビジネスに転用する企業も出始めており、ツイッターのフォロワーの人数に応じた割引や特典サービスなどを慣行している店舗もある。確かに、フォロワーの多い人物が、ブランド名や商品名をつぶやけば下手なネットCMより、話題になるのは間違いない。もはや、ツイッターは新しいメディアとして定着しつつあるようだ。
2010年に入り、ツイッターを始めた有名人は多い。スポーツ選手に芸能人、作家など、その人数は膨大な数に及び、それぞれ膨大なフォロワーを抱えている。有名人ツイッターの人気の秘訣は、ファンとの距離の近さにある。既存のブログやミクシィに比べ、リアルタイムで生の言葉が読める点は大きな魅力であり、ファンからの呼びかけに気軽の答える有名人も大勢いる。その親しみやすさがツイッター人気に拍車をかけているようだ。さらに、一人ひとりのつぶやきが基本であるがゆえ、反論や口論が少なく、ブログや掲示板のように荒れることがないのも、人気の理由ではないだろうか。
また、我々出版業界の連中の中には、「ツイッター小説」「ツイッター怪談」などを自主的に執筆している者もおり、文筆業の可能性も大きく広がっている。一方で、ツィッターアイドル、つまり「ついドル」と名乗る女性も複数出現しており、ツイッターの楽しみ方も多種多様となっている。
かくいう私・山口敏太郎も昨年秋から始めているが、本格的につぶやき出したのは、今年1月からである。読者との直接交流も楽しいが、他の方のつぶやきを見るのも楽しい。私の場合、職業柄ホラーな出来事、怪奇な出来事に関してつぶやいている人を検索してフォローしているのだが、そのつぶやきを眺めているだけで、ホラーの流れ・トレンドがよく見えてくる。このつぶやきの分析が、私の今年の業務戦略に大きな成果を与えてくれるのは確実である。今後、ツイッターはマーケティングにも利用できるのではないだろうか。
(山口敏太郎事務所代表・山口敏太郎)
参照 山口敏太郎のぼやきツイッター
http://twitter.com/bintarou