訴状によると、被害を受けた女性は2013年6月に破水して入院。病院側がベッド上のバランスボールに上半身を乗せたところ、陣痛などの影響でバランスを崩し転倒した。事態を受け帝王切開の措置が取られたものの、子宮が破裂しており、生まれてきた男児も仮死状態に。さらに、脳性麻痺も残っており、1歳7か月で死亡したという。
女性は、子宮の破裂はバランスボールから転倒したことが原因で、突然使うよう指示され介助の看護師もいなかったと主張。また、手術の際にガーゼを体内に忘れ翌日再手術を受けたとのことで、医療ミスを指摘し、男児の介護疲れで夫婦が精神疾患にかかったとし、逸失利益や慰謝料を求めている。
この訴えに対し、病院側は争う姿勢を見せており、今後の裁判でその主張が明らかになる様子。伝えられた事実を見る限り、病院側の非は明らかなようにも思えるのだが…。ネットユーザーからも「なぜ争うのか」「手術でミスをしたのは事実だろ」「妊婦にバランスボールはありえない」などの声が上がった。
今後、なぜバランスボールを使用させたのかなどが、裁判の争点になると思われる。ちなみに妊娠中のバランスボールについては、ネットで検索すると「陣痛促進の効果がある」「陣痛の痛みを緩和する効果がある」などと謳うサイトがあり、一部病院でも導入しているとされる。
しかし、効果については医師が保証しているわけではなく、不明。また、使用については、介助者や安定するよう物に掴まることが前提とされる。この病院が正しい使用方法を間違えた感は否めないだろう。
ただし、争う姿勢を見せたということは、なんらかの主張を持っているものと思われる。今後の裁判に注目したい。