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タイミングが悪かったとしか言いようがない原発漫画打ち切り

 タイミングが悪かったとしか言いようがない。東日本大震災による福島第1原発事故で、原子力発電所の「闇」を描いた漫画が打ち切りになった。この漫画は「週刊漫画ゴラク」(日本文芸社)で連載されていた極道漫画「白竜〜LEGEND〜」。原作は「ミナミの帝王」の原作で知られる天王寺大氏。歌手・白竜の主演で実写ビデオ化もされている人気シリーズだ。主人公の極道で「白竜」こと白川竜也が巨大企業や利権などの闇の問題にシノギを削るというストーリーで、今年2月からは「原子力マフィア」編を展開中だった。

 発行する日本文芸社はHP上で「3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による被害状況に鑑み、3月18日発売号を以ってこの章を中断とさせて頂きますので謹んでお知らせ申し上げます」 と発表している。

 ストーリーの設定はもちろんフィクションなのだが、今回あまりにも現実の事故とリンクしてしまったため、打ち切りになった模様だ。まさにバッドタイミング…。たとえば、大地震発生当日の11日に発売された3月24日号では、「チェルノブイリの二の舞だ!!」「この東京中が真っ暗になっちまうんだよぉおおッ!!」というような暗示的なセリフが並んでいた。印刷の進行具合で差し替えが間に合わなかったのだろうが、18日発売の4月1日号では表紙トップで巻頭カラーでの連載となってしまった。ストーリーの流れから、完結へあと2話ほどだったので、この中断は残念でならない。内容が内容で打ち切られただけに、もしかすると、この「最後の号」がプレミアム化するかもしれない。

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