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プロ野球も大規模な義援活動を! 星野監督がぶちまけた「球宴私案」

 被災地へ勇気を−−。東日本大地震による被災者の皆様に対し、星野仙一・楽天監督(64)が『新・義援活動案』をぶちまけた。オールスター戦の開催地の変更だ。

 兵庫県・ほっともっとフィールド神戸での合同練習後だった(3月30日)。西武との合同練習後、星野監督は暫く報道陣とのお喋りに興じていた。話題は前夜に行われたサッカーのキャリティーマッチにも及び、こう呟いた。「野球界は、楽天がやらないといけないな」−−。さらに星野監督は、ベンチ前を通り掛かった鉄平(29)を呼び止めた。
 「今年のオールスターは何処でやるのか知ってるか?」
 星野監督の問いに、鉄平が即答する。
 「はい。東京ドームとナゴヤドームとQVCです」
 「仙台じゃないのか?」
 鉄平の話が本当である。今季のオールスターゲームの日程は7月22日・ナゴヤドーム、同23日・東京ドーム、24日・QVCマリンフィールド(旧・千葉マリンスタジアム)で予定されている。

 しかし、開幕ゲームが4月25日から4月12日に変更され、ペナントレースのスケジュールが過密化した。そのことは選手会も承知の上だが、首都圏では冷房機のスイッチが入れられる夏期に、さらなる計画停電が実施される可能性も高い。現時点では「変更」は全く議論されていないが、QVCマリンフィールドを含め、関東圏での公式戦には不確定要素も多い。そういった背景を説明した上で、星野監督は「サッカーのキャリティーマッチのような義援活動をしたい」とし、球宴開催地を仙台(クリネックススタジアム宮城)に変更できないかと“私案”をぶちまけたのである。
 「Jリーグはプロ野球に先駆けて大規模なキャリティーゲームを開催しました。そのことを星野監督は残念がっていました」(関係者)
 震災被害が直撃した『クリネックススタジアム宮城』は修復工事を開始したばかりである。しかし、被災地に本拠地を構える楽天ナインが牽引する義援活動であれば、大きな意義も生まれる。
 「この発言を間接的に聞かされた」と前置きしつつも、在京球団要人はこう評していた。
 「できるか、できないかと聞かれれば、その時期に、被災地の交通手段やライフラインが完全に復旧していることが条件となります。でも、実現させるとなると、東京ドームを始め、3球場とも今年の球宴開催を見越して、年度事業計画(収支)を立てているので、相当な根回しが必要になってきます」
 日程問題でセ・リーグがゴタゴタしていたときも、星野監督は「(議論の)時間が掛かって、あれは(まるで)茶番だよ」(3月18日)と言い放った。
 リーダー不在の球界の現状を嘆いていたわけだが、その過激な論調は、暗に星野監督が「俺にプロ野球界の要職をやらせてくれ!」と訴えているようにも聞こえた。

 また、相当な根回しも必要となる「仙台への球宴地変更私案」について、こんな見方もされている。星野監督はまず、ファンの反応が知りたかったのではないか、と−−。
 「プロ野球ファンの大多数が賛成すると思います。星野監督がそういう話をわざわざ報道陣の前で繰り広げたのは、私案に対するファンの反応が知りたいからでしょう。ファンが星野私案を後押しすれば、経営陣も議論せざるを得なくなる」(前出・同)
 一見、怒ってまくし立てるような口ぶりだったが、全ては計算ずく…。その通りだとすれば、星野仙一監督は実に強かである。球宴開催地の変更はともかく、まずは楽天がペナントレースを勝ち抜くことが被災地への勇気となるだろう。

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