10月期のドラマの平均視聴率ランキングは、木曜ドラマ『リーガルV〜元弁護士・小鳥遊翔子〜』(テレビ朝日系)が15.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)でトップに。2位は13.5%を獲得した『下町ロケット』。3位は10.7%を獲得した月9の『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)という結果になった。
とはいえ、視聴率が低かった『中学聖日記』(TBS系)、『黄昏流星群』(フジテレビ系)などはツッコミどころが多く、ネットで高い人気を誇った。また、高視聴率は記録できなかったものの、『獣になれない私たち』(日本テレビ系)や『今日から俺は!!』(同)は賛否を生んだことでコアなファンを生み、話題となった。
そんな中、高視聴率も取れず、話題にもならなかったドラマがあるという。それが土曜ドラマ『ドロ刑 -警視庁捜査三課-』(同)だ。
「『ドロ刑』は平均視聴率8.8%。8.7%の『けもなれ』よりも高い数字を取っていましたが、ドラマファンの間では驚くほど話題になりませんでした。原作は福田秀の漫画『ドロ刑』ですが、あまりにも原作と乖離した内容だった。『むしろ原案扱い』『ここまで原作と違うドラマもなかなかない』などと、原作ファンからの批判も相次ぎました。しかし、そのクレームすらあまり取り上げられないという稀有な事態となってしまいました」(ドラマライター)
前枠で放送されていた波瑠主演の『サバイバル・ウェディング』(同)は平均視聴率こそ8.8%で同じだったものの、「29歳彼氏なし未婚で崖っぷち!」という作品テーマへの批判が逆に注目を集める形となり、話題性もあったという。
「『ドロ刑』は中島健人(Sexy Zone)のプライム帯の連ドラ初主演作品となりましたが、あまりにも演技が未熟という印象。視聴率も初回こそ11.8%でしたが、2話で8.6%に大幅ダウン。そこから回復せず右肩下がりを続けていったところを見ても、あまりのお粗末さにドラマファンが観る気をなくした、と考えるのが妥当でしょう」(同)
トンデモ展開でも、ツッコミどころが多ければ話題は作れるもの。中途半端になってしまうのが一番作品にとって良くないことなのかもしれない――。