HHシリーズはラインナップも『仮面ライダー』を中心に実写作品を多数商品化。その他にも『覚悟のススメ』『聖闘士星矢』『北斗の拳』といったTVアニメ・コミックス作品までスーツフィギュアとして出ていた程の充実ぶり。ただ、昭和ライダー10人が揃うのは意外と遅く、『スーパー1』『ZX』が発売されたのはまさにシリーズ末期であった。これも敗因の一つだったのかもしれない。
終盤には『ウルトラマン』シリーズにもいよいよ参入し、『クウガ』から始まる平成ライダーも続々と商品化。中でも『ファイズ』はそのクオリティとプレイバリューは玩具通の中でも大きく話題を呼んだものである。
また、通常のラインナップのクオリティもさる事ながら、人形の本体である「素体くん」が改造フィギュア通には欠かせないアイテムであった。触れるのが遅くなったがフィギュアとは言え、オオツカ企画のHHシリーズは、他社製品と違いプラモデルのように部品を組み立てて自分で制作するのである。
故に、改造しやすいのは勿論のこと、同サイズのソフビ等を素材としてマスクやグローブ、その他装飾として活用し、コスチューム部分を自作して「オリジナルの可動フィギュア」を作ったファンも多かったのではないだろうか?
せめて、素体くんだけでも製造を続けていってくれたなら…と、オオツカ企画のフィギュア部門撤退をつくづく惜しむのは筆者だけではあるまい。
(小野寺浩 山口敏太郎事務所)
【参照】山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou