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前日本ハムのジャイアンツ・田中賢介内野手が“外野手”でメジャー昇格!

 MLBは開幕から早3カ月余を過ぎたが、前日本ハムのジャイアンツ・田中賢介内野手(32)がようやく、メジャー昇格を果たした。

 田中はジャイアンツ傘下3Aフレズノでプレーしていたが、7月9日(同10日)にメジャーに上がり、メッツ戦でいきなり「2番・左翼手」でスタメン出場。4打数1安打1四球で、デビュー戦でメジャー初安打を記録した。

 田中にとって、メジャー昇格は険しい道のりだった。昨オフ、ジャイアンツとマイナー契約を結んだ田中は、招待選手としてスプリングキャンプに参加したものの、メジャーに残ることはできず、開幕から3Aでプレーした。

 ここまで、残した成績は78試合出場、打率.330、24打点、20盗塁で、打撃、走塁面では文句なし。ネックとなったのは、田中にとって得意であるはずの二塁守備であった。「オフに三塁や遊撃も守ろうとスローイングを変えて、うまくいかなかった」という田中は失策が多く、メジャー昇格の大きな障害となっていた。

 そこで、今月に入って、チームから指示されたのは、外野手へのチャレンジだった。日本では二塁手で5度、ゴールデングラブ賞を獲得している田中にとって、外野へのコンバートは屈辱以外のなにものでもなかったに違いない。

 日本ハム時代に経験があるとはいえ、7年ぶりの外野挑戦には不安もあったようだが、左翼守備を無難にこなしたことで、ついに上からお呼びが掛かった。これで、内外野を守れるユーティリティープレーヤーに幅を広げたことで、メジャーでの出場機会も増えるだろう。

 内野手としての昇格ではなかったのは、田中の本意ではないだろうが、プロは試合に出てナンボの世界。“遅れてきた男”田中の逆襲に期待したい。
(落合一郎)

【訂正】文中3打数とありましたが4打数の間違えです、訂正してお詫び致します。

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