試合はジャイアントスイングなど、いつも通りのパワーファイトで宮本を攻め立てた渡辺だったが、終盤になるとぽむの救出に入ると、宮本にゼロ戦キックで動きを封じ込まれてしまう。すると、前回の新宿FACE大会に続いて新技の鴻臚館(滞空式ネックブリーカー)を食らって排除されると、最後はパートナーのぽむが中島のノーザンライト・スープレックス・ホールドでフォール負けを喫してしまった。またもや新技を食らってしまった渡辺は、タイトル防衛に黄色信号点滅だ。
バックステージで渡辺は「あれだけは警戒しなきゃいけないし、あれを食らったらまずい。全然安心してはいられないなって気持ちです。漢字もなんかちょっと難しい」と新技を警戒しなければいけないと危機感を強めた様子。対する宮本は「1週間後には自分のできる全てを出して、未詩さんに勝ちたい。未詩さんはもともと勢いもパワーもすごいあるので、それを上回る気迫とか出せていけたら」と勢いのままタイトル奪取を誓っていた。
遠藤有栖の地元である会津若松市でプロレス興行が行われるのは約3年ぶり。さらに同市の観光大使も務めている遠藤は、夢であった初の地元凱旋興行でメインイベントに出場した。盟友の鈴芽とのタッグでいじーもんきー(でじもん)で、坂崎ユカ&瑞希のマジカルシュガーラビッツ(マジラビ)と対戦。試合はマジラビに捕まる場面もあったが、地元ファンからの大声援をバックに鈴芽との好連係も披露。遠藤が坂崎に得意のキャメルクラッチを決め、さらにエルボーの追撃にひるむことなく、磐梯山(ステップ式ミサイルキック)を放っていく。しかし、名タッグチーム、マジラビの壁は高く、坂崎のエルボー連打でダウンすると、最後は坂崎のマジカルメリーゴーランドでカウント3。遠藤の凱旋勝利は叶わなかった。
試合後、遠藤は「また夢ができました。それはもっともっと大きくなって、この会津若松に帰ってくることです。先輩より強くなって帰ってきます」と涙ながらに地元のファンに誓うと、バックステージでも「次回凱旋の際は、勝利で終わりたい。家族や友達、みんなにカッコいい姿を見せたい」と次回こそ凱旋勝利を誓っていた。遠藤にとってはかなり成長出来た大会になったようだ。
◆東京女子プロレス◆
TJPW CITY CIRCUIT AUTUMN~遠藤有栖地元凱旋興行~
2022年10月21日
福島・会津若松市文化センター
429人(超満員札止め)
▼セミファイナル 20分一本勝負
渡辺未詩&●原宿ぽむ(11分44秒 ノーザンライト・スープレックス・ホールド)中島翔子○&宮本もか
▼ メインイベント 20分一本勝負
○坂崎ユカ&瑞希(12分35秒 片エビ固め)鈴芽&遠藤有栖●
※マジカルメリーゴーランド
(どら増田)