第3代王者・高岩竜一の王座返上を受け、今年6月に行われた第4代王者決定戦でディック東郷に敗れた日高。第2代王者として王座奪還に失敗したことに加え、至宝流出を許したことで「何で勝てなかったのか」と打ちひしがれていた。
ようやくベルト奪還のチャンスが訪れた日高の鼻息はすでに荒い。会見では「6月から東郷を倒すためだけに過ごしてきました。必ずベルトを奪いたいと思う」とキッパリ。握りこぶしを作って王座奪還を約束した。
決戦まであと半月。すでに元キックボクサー“野良犬”小林聡氏との密着トレーニングにより野犬殺法に磨きをかけた。「野良犬マシンガンもかなり殺傷率が増した。これで間違いない」。そればかりか、非常識的な野良犬イズムがカラダの隅々にまで注入されたことで「青魚は骨まで食べるようになった」と野性的に変ぼうした。
「オレはいままで御座敷犬だったけど、もう御座敷犬には飽きた。きょうからは雑種として生きていくワン…」。野犬と化した日高からは危険な香りが漂っていた。