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団体化に向けて走り出したSECRET BASEは誰がトップになってもおかしくない!

 11月22日、「団体でもユニットでもない『イベント』である」と言われていたSECRET BASEが、本格的に団体として運営するという旨の記者会見を行った。以下はSECRET BASEブログからの引用文。

 『SECRET BASEは正式に“団体”として活動して行きます。“自分達の活動場所”という思いで立ち上げたSECRET BASEは当初から“団体”としての気持ちで活動して参りましたが、やはり“フリーのメンバーが集まって開催するイベント”として認識される事も多かったため、2011年の興行日程が決定した事もあり、あらためてSECRET BASEを団体として活動して行く事を発表させて頂きました。』

 「プロレス秘密基地」とうたわれていたSECRET BASE、フリー選手が自分達の活動できる場所のひとつとしてこれまで興行を行ってきた訳であるが、やはり自由であることばかりがクローズアップされ興行を行う「芯」がぼやけてしまう恐れが出てくる。団体化される事で所属選手、スタッフにも強い結束が生まれ、一つの興行をより良く行っていこうという共通の思いがより強くなってくるものである。
 所属選手となったのは、旗頭の清水基嗣、エース格の小川内潤、インディー界屈指のヘビー級の体を持つベアー福田、ヤマダマンポンド、スパーク青木、フェリスト、スカイデJr.の7名。今後彼らはSECRET BASEという団体を背負って戦っていく。更なる活躍を期待したいところである。

 団体化に向けての記者会見を行ってから初めての興行が行われた11月29日・SECRET BASE#14が蕨・イサミレッスル武闘館にて開催された。
 メインイベントで行われた6人タッグでは、エース格の小川内潤が登場。FREEDOMSのGENTARO、神出鬼没のマスクマンである黒シャチと組み、ベアー福田&CHANGO&豪と対戦した。
 GENTAROに対し闘志を剥き出しにして襲い掛かる豪、CHANGOもその雰囲気に包まれGENTAROと相対する。しかしGENTAROはSECRET BASEのリングに立つと鋭いナイフを出すかの如く、普段ではあまり見る事のできない攻撃を見せる事がある。CHANGOとのチョップのラリーで劣勢に立ったGENTAROがいきなりノーモーションから見せたすくい投げがそれだ。フロント・スープレックスのように腹と腹をくっつけて投げるのではなく、フライングメイヤーを耐えて相手の脇に手を入れて遠心力で投げ飛ばす。この一発で劣勢を逆転するのだから恐ろしい。

 福田のパワーに加えてCHANGOと豪の連携で攻める青コーナーサイドに対し、GENTAROのテクニックと黒シャチのラフを交えた攻撃を持つ赤コーナーサイド。小川内は攻め込まれる場面も見られたものの、二人が陣取っているので心強いのであろう。エースとして幸先のいいスタートを切りたかったところである。
 CHANGOを必殺の鬼風車の体勢に担ぎ上げた小川内。しかしCHANGOは背後に降り立って未然に防ぐ。トラースキックで動きを止めてロープに走った小川内だったが、CHANGOはロープを背にした状態でフロントキック。小川内の額をターンバックルに叩きつけてスワンダイブ式のウルトラタイガードロップを見舞っていった。
 ここから青コーナーサイドは小川内を照準に絞って波状攻撃。三人がかりの串刺し攻撃から福田&豪のサンドイッチ・ラリアット。CHANGOのトラースキックから福田のラリアット。スクリューキックで福田に一矢報いた小川内だったが、再度福田のラリアットを食らうと動きが止まってしまう。
 そんな小川内に対し、福田は直下式ブレーンバスター。GENTAROがカットに入って難を逃れたが、それならばと福田は小川内をマットに叩きつけてトップロープに登る。雄叫びを上げた福田はGENTAROのカットも何するものぞとコーナーを蹴りファイナルフラッシュを投下する。全体重をかけたファイナルフラッシュの前に、小川内は肩を上げる事ができなかった。

 ダメージの大きい小川内に追い討ちをかけたのは、誰あろうCHANGOであった。マイクを握ったCHANGOは
 「いきなり復帰してきたかと思えば、メイン戦線でいいとこ取りしやがって、気にいらねえんだよ! お前の休んでいた頃の俺の積み上げてみたもの、お前に全部ぶち当ててやる! どこまでも追いかけていくからな、覚悟しておけよ!」
 と叫ぶ。
 CHANGOが去った後、小川内に向けてGENTAROがマイクで叱咤する。
 「レスラーとしてあいつ(=CHANGO)のジェラシーは痛いほどわかるぞ!」の言葉に、CHANGOの起こした行動の訳がはっきりとわかってくる。団体として走り出したSECRET BASEのメインにはほとんどと言って良いほど小川内の姿がある。2009年10月に復帰した小川内、それまでの間福田も、CHANGOも、豪も他団体のリングで己を磨き続けてきた。いきなり小川内がメイン戦線に立つ事に対してのジェラシーが生んだ今回の結果だった。

 SECRET BASEのリングでは、誰がトップに立ってもおかしくない。
 己を磨き、鍛え抜かれた身体と精神の持ち主が最後に立ち、観客の喝采を浴びる事ができるのだ。
 その一人は、選ばれた者しか立つ事は出来ない。
 小川内潤は、本当に「選ばれた者」なのであろうか。その答えはリングだけが知っているのかも知れない。
(Office S.A.D. 征木大智(まさき・だいち))

◆『SECRET BASE#14』
2010年11月29日(月)
会場:埼玉・蕨『イサミレッスル武闘館』(観客43人)

<メインイベント 6人タッグマッチ 60分1本勝負>
○ベアー福田&CHANGO&豪(16分22秒 片エビ固め)GENTARO【FREEDOMS】&●小川内潤&黒シャチ
※ファイナルフラッシュ

<セミファイナル タッグマッチ 30分1本勝負>
○清水基嗣&田村和宏【STYLE-E】(12分55秒 ケミカルクラッチ)ガッツ石島【ガッツワールド】&●アミーゴ鈴木
※石島のラリアット誤爆から丸め込む

<第2試合 タッグマッチ 15分1本勝負>
○ヤマダマンポンド&竹嶋健史【バトラーツ】(10分22秒 片エビ固め)●スパーク青木&宇宙銀河戦士アンドロス
※デッドスノウ

<第1試合 シングルマッチ 15分1本勝負>
○神威【FREEDOMS】(9分37秒 エビ固め)●フェリスト ※火の玉ボム

◆SECRET BASE今後の大会予定
◎2010年12月20日(月)埼玉・蕨『イサミレッスル武闘館』開場19:00/開始19:30
◎2011年1月10日(月・祝)東京・北千住『シアター1010ミニシアター』開場17:30/開始18:00
◎2011年2月18日(金)東京・新木場『新木場1stRING』開場18:30/開始19:00
※清水基嗣&小川内潤vs.佐々木義人【大日本】&石川晋也【大日本】、ベアー福田vs.河上隆一【大日本】が決定。
◎2011年3月29日(火)東京・新木場『新木場1stRING』
◎2011年4月25日(月)東京・新木場『新木場1stRING』

各大会についての詳細については“プロレス秘密基地SECRET BASE大会BLOG”
http://blog.livedoor.jp/secretbase2009/まで。

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