2018年6月、アメリカ・ニューヨーク州で、ネガティブな評価を病院の口コミサイトに書いた当時38歳の女性が産婦人科病院側に訴えられた。女性は定期健診で、とある産婦人科病院を訪れたが、女性が受診を必要としていない子宮・卵巣の観察をするための超音波検査をされ、病院側から初診料と検査代の計1300ドル(約14万5千円)を請求されたそうだ。女性は病院に「超音波検査をやって欲しいとは言っていない」と苦情を訴えたが、病院は「診断のために当然の処置をしたまで」と主張して、取り合わなかった。
気分を害した女性はいくつかの病院の口コミサイトに「不必要な検査をされ高額請求された。精神的に追い詰められた」と、女性が訪れた産婦人科病院について書き込み、悪い評価をつけたという。評価を見た病院側は激怒。女性は病院のFacebookページにも実名で同じように悪い評価を書き込んだため、口コミサイトの評価も女性が書いたものだと病院側にも発覚した。病院側は、女性を名誉毀損で訴え、100万ドル(約1億1100万円)の請求をしたそうだ。女性は口コミサイトや病院のFacebookに悪い評価を書き込んだことを認めるも、「誰でも意見を言う権利はある」と主張し、弁護士を立て、法廷で争うことになったという。
また、口コミサイトに苦情を書き込むだけでは気が済まず、警察まで巻き込んだ騒動もある。
注文を間違えられたことに腹を立てトラブルを起こしたのは、イギリス・ロンドンにあるカフェに訪れた当時33歳の男性だ。男性は、2016年9月、とあるカフェでお茶をオーダーしたが、違う飲み物が運ばれてきたことに激怒。男性が間違いをスタッフに指摘すると、カフェのオーナーが男性のテーブルに来て謝罪し、男性にお茶の代金の返金を提案したという。しかし、男性の怒りは収まらず、オーナーの目の前で口コミサイトにカフェについての悪い評価を書き始め、さらに警察に「店の対応が悪い」と通報。警察はカフェに駆け付けたが、オーナーから事情を聞いて、男の主張を真剣に取り合うことはなかったそうだ。
反対に、店側の怒りが収まらず、レビューを書いた客を探し復讐をした騒動もある。
2016年4月、中国・四川(しせん)省にあるレストランのオーナーの男が、口コミサイトに低評価のレビューを書いた男性客の家を探し、男性客の自宅のドアを破壊した。男性客はオーナーの男が経営する中華料理店で食事をしたが、口に合わず、口コミサイトに「本当にまずかった。二度と行かない」などと悪評を綴ったという。オーナーの男は評価を見て激怒。実名での投稿ではなかったにもかかわらず、男性客の家をなんらかの方法で突き止め、鈍器でドアを叩き割ったそうだ。なお、オーナーの男が逮捕されたかどうかは明かされていない。
口コミを書かれる側はサービスを提供する以上、感想は気になるものであろう。しかし、悪い評判を書かれたからといって言いがかりをつけるべきでない。