男4人は、10連休真っ只中だった5月4日の深夜、埼玉県秩父郡皆野町三沢地内のカーブが連続する山岳道で、軽トラックやワゴン車に乗り、爆音を轟かせたうえ、ドリフト走行を行い、道路交通法違反(安全運転義務)の疑いで書類送検された。
40を超えた男たちがなぜこのような行為に出たのか。その理由は、峠道を自動車で走行する走り屋を描いた物語、『頭文字D』。『週刊ヤングマガジン』(講談社)に連載され人気になると、テレビアニメや映画、そしてゲームソフトにも移植された大人気漫画である。
書類送検された男は、警察の取り調べに対し「頭文字Dに憧れてやった」などと供述。漫画に影響され、山道をドリフトしながら走ったとのこと。ただし、男たちが乗っていたのは、『頭文字D』の主人公が乗る「トヨタ・スプリンタートレノAE86」ではなく、軽トラとワゴン車だった。
この事件に、ネットユーザーからは「40にもなって何やってんだ」「付近住民は迷惑すぎる。ゲームもあるんだし、ゲームの中で楽しめよ」「アニヲタの成れの果て。40を超えてアニメに影響されて犯罪とかバカすぎる」など、批判が殺到する。
一方で、「軽トラでドリフトって結構凄い技術かも」「行動はいけないけど気持ちだけはわかる」「ハチロクじゃないってことは、既に事故で潰した可能性も否定できない」などの声も聞かれた。
「『頭文字D』に影響され、トヨタ・スプリンタートレノAE86に乗ったり、山道を攻めるなどしている人は結構いますよ。もちろん、暴走はしませんけども。
私の友人もその1人で、よく山道で走っていました。しかしある日、暴走が過ぎ、ガードレールを突き破り転落死しています。親など家族が悲しむ姿を目の当たりにして、本当にやるせない気持ちになりました。
『頭文字D』を真似することは、命の危険に繋がります。運転者ももちろんですが、巻き添えになる人が出る可能性もあります。友人を亡くした者として、止めたほうが良いと言いたいです」
危険運転は犯罪であり、命を落とす危険性が高い行為。行わないほうがいいことは、間違いない。