県高体連によると、12人は県立、私立計6校の1、2年生。処分は無期謹慎のほか、校長訓戒や謹慎などだった。
大会は9月15、16日に長崎県佐世保市で開かれた。男子高校生のうち、2年生4人が男子更衣室と女子更衣室を隔てる壁の上部隙間から携帯電話で複数回、動画撮影。他の8人は隙間から一緒にのぞいたり、動画の送信を受けたりした。
女子更衣室には複数の女子生徒がいたが、異様な気配に気づいた女子生徒1人が大会終了後、男子生徒の1人に問い詰めたところ、盗撮を認めた。
大会の数日後、女子生徒が「盗撮されたかもしれない」と顧問に訴えて発覚した。動画は事情聴取後に男子高校生らが削除し、外部流出は確認できていないとしている。
県高体連の白石邦俊理事長は「女子生徒の心情を配慮し、教育的観点から公表しなかった。あるまじき行為で、指導を徹底する」と話した。
性に関心が高い多感な年頃だけに、男子生徒たちが、女子更衣室をのぞきたくなる心情は分からぬではないが、実行していいかとなると話は別。ましてや、盗撮行為まで行ったとなると、ただののぞきではすまない。
男子生徒たちは「軽はずみだった。反省している」などと話しているというが、被害を受けた女子生徒の心中を察すると「軽はずみ」では、すまないだろう。幸いだったのは、撮影した動画が外部に流出しなかったことである。
(蔵元英二)