女子高校生のスカート内を盗撮したとして8月に逮捕され、罰金の略式命令を受けた愛知県警安城署地域課の榊原慎登(まこと)巡査(30)が、警察官に採用以前から盗撮を繰り返していたことが明らかになった。
県警によると、05年からの7年間で約200件の盗撮をしたことを認めたという。同巡査は07年に愛知県警に採用された。県警は10月5日、同巡査を停職3カ月の懲戒処分にし、同日付で依願退職した。
同巡査は8月30日午後7時過ぎ、同県半田市の書店で高校2年生の女子生徒(17)のスカートの中にビデオカメラを差し入れて盗撮したとして、県迷惑防止条例違反の疑いで逮捕された。送検後に釈放され、9月10日には半田簡裁から罰金30万円の略式命令を受け、即日納付した。
県警は同巡査の自宅を家宅捜索した際、SDカードを押収。解析の結果、盗撮とみられる女性の下着の動画が多数記録されているのを確認した。同巡査は「女性の下着を撮影したかった。見つかるかもしれないと分かっていながら、スリルで興奮した」と話したという。
鈴川信視首席監察官は「被害者の方にお詫び申し上げるとともに、職員の職務倫理教養の徹底を図り、再発防止に努める」とのコメントを出した。
そもそも、採用前から犯行を繰り返していたわけで、警察官になる資格がこの巡査にはない。自身が法を破っておきながら、採用後も長年盗撮を続けていたというのだから、話にならない。
その上、7年にわたって約200件もの犯行がありながら、懲戒免職ではなく、停職処分は軽すぎるのではなかろうか。
(蔵元英二)