「橋本道場“居合いパンチャー”町田光です。キックボクサーとしてプロデビューをし、55戦を経験しました。周りの人達に恵まれ、たくさんの協力を得て、これまで戦うことができました。僕の代表する必殺技は『居合いパンチ』です。刀を抜く動作で攻撃を繰り出します。相手はもちろんのこと、観客をも翻弄し勝利を収める必殺技です。ぜひ注目していただきたいと思います」。町田はファンに呼びかけた。
RIZIN初参戦については「大きなチャンスだと思っています。僕は『たくさんの人に勇気と感動を与えられる人間』になるのが夢です。そのためには多くの人に知られて影響力を持つ必要があります。このRIZINの舞台で『居合いパンチ』を繰り出し、勝利を収め大きく羽ばたいてみせます」と抱負を述べた。
独特の世界観を持つ町田はしっかりとした持論を持つ人物。今回のコメントも町田光流だった。ツイッターでは「RIZINに出ることになりました!」とファンに報告。続けて「強烈なインパクトで勝たないと ただのかませ犬で終わる そんなのは嫌だ 俺は居合いパンチを信じてる」とつづった。己の力と信念を信じて、大雅のRIZIN初勝利を阻む強い気持ちを示している。
一方大雅は、4.21横浜アリーナで開催された『RIZIN.15』で、タリソン・ゴメス・フェレイラを相手に善戦するも敗れている。フェレイラは“神童”那須川天心を追い詰め、スアキム・PKセンチャイムエタイジムから2度のダウンを奪った強豪だった。
大雅はK-1離脱後、勝ち星に恵まれていないだけに、今回はしっかりとRIZIN初勝利を収め、次のステップに駒を進めたいところ。もちろんそれは大雅も分かっているようだ。「今回もオファーしていただきうれしく思います。RIZINではまだ良い試合ができてないので、いい加減ぶっ倒します。みなさん会場で会いましょう」と、力強いコメントを発表した。
RIZINの榊原信行CEO兼実行委員長は「RIZIN.17の追加カードとして大雅選手の試合を組むことにしました。対戦相手は、50戦を超えるキャリアを持ち、『居合いパンチ』でおなじみの町田光選手です。大雅選手にとってハードな相手だと思いますが、やるか、やられるかのスリリングな攻防が繰り広げられるはずです。ご期待ください」と呼びかけた。
もともとプロレスラーを目指していた町田は、新日本プロレスの永田裕志と合同練習を行うなど、柔軟な対応力が魅力の選手。6月にはシュートボクシングのリングで村田聖明に見事なバックドロップを決めてシュートポイントを奪い勝利を収めるなど、引退を口にしていたころが嘘のように、好調をキープしている。
また町田は大舞台に強いタイプなだけに、「かませ犬」になる気はさらさらない。大雅にとってはまたもや高い壁が立ちはだかることになった。
今まで当たる可能性すらなかったカードなだけに、ファンの期待値も高い。それをも上回る激戦に期待したい。
取材・文・写真 / どら増田