NPBにリクエスト制度が設けられた初のシーズンでもあり、審判団やNPBを擁護する声がある。ただ、ホームランのビデオ判定は2010年シーズンから行われているものだ。6月22日のソフトバンク戦(ほっと神戸)は問題となったのは、ホームランに関わる判定だった。オリックス以外の球団のファンや関係者からも非難する声が多数を占めている。NPBにとっては統一球問題以来の騒動になっているだけに、斉藤コミッショナーの決断と手腕が問われるところだ。
選手の間からも「あの1敗がなくなってくれたら大きい」という声が上がっているのも確か。京セラドーム内にある公式グッズショップでも誤審を“やゆ”する仕掛けがある。ショップ内ではポールを立て、マネキンに福良淳一監督の「鬼仏Tシャツ」を着させてディスプレイした。球団はチーム一丸となって今回の誤審問題と闘う姿勢を見せている。
オリックスの要望通り、誤審の直前プレーからのやり直しを実現させるのが一番の解決策であることには変わりはない。しかしシーズン終了後に「あの1敗があっても関係なかったね」と笑って話せるような戦いぶりを見せることの方が、優勝争いをするチームとしては重要になってくるだろう。
そんなオリックスは7日に誤審騒動以来初の、ほっと神戸でのソフトバンク戦を迎える。8日の京セラドームと合わせて、まずは連勝して前回喫した2敗を取り返しておきたい。
文・写真 / どら増田