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9・24『SMASH.8』(3)華名、『禁断の対決』を口に、そして朱里とタッグ結成へ…

 SMASHのリングでもう一つ注目すべき事がある。それは「おんな模様」
 開花したのはSMASH.4でのメインイベント、朱里vs.華名戦からと言っても過言ではない。SMASH所属である朱里には様々な包囲網が敷かれていた。

 第2試合、朱里と対戦して心が通じ合ったNEOの野崎渚が華名と対戦する。「ひよこちゃん(野崎)のスイッチを押す」と公言していた華名、後から入場する華名をじっと睨みつけている野崎。
 ゴングが鳴り、ロープ際に押し込んだ野崎に華名がローを放ち先制。ロープワークの中、野崎がスリーパーに捕らえる。そこからヘッドロックに移行するが、華名は背後に回ってアームロック。首を取って野崎を投げるとすかさずチキンウイング・アームロック。流れるように極めていく華名。片足タックルで野崎をテークダウンさせると間髪入れずにアキレス腱固めで絞り上げ、体勢が変わると逆片エビ固め。野崎の表情が苦悶になる。
 スタンドの状態となり華名はなおもローキック、胸板へのチョップで野崎を攻める。耐えた野崎はダブルハンドチョップで反撃。コンビネーションからのソバットを叩き込むとロープに走る華名。野崎は逆襲のフロントハイキック。ラリアットをかわしてもう一発華名の顔面目掛けて放つ。雄叫びを上げて気合を入れると、渾身の力を込めてスリーパーで華名を絞め上げる。胴絞めも加えて絞め上げていくが、華名はレッグロックで反撃。そのまま野崎の足首を捻り上げるアンクルホールド。何とかロープに逃れようとする野崎だが、再度華名がリング中央に引きずり戻すとタップアウト。苦しい表情の野崎に対して華名は涼しい表情のまま勝ち名乗りを受け去って行った。

 第4試合に組まれたのは朱里とKAORUによる「ハードコアマッチ」。KAORUは戦前「朱里をハードコアに触れさせてみたい。やってみない事には何も進まない」と告げている。朱理は竹刀を持参して入場する。ところがKAORUが入場時に持ち込んだのはラダーとぶ厚い机の破片を一枚。まだ足りないとばかりに、なおも武器がしこたま入っているバケツを持ち込むと、朱里の顔がひきつる。
 試合が開始され、最初は通常の流れになっていたが、KAORUが机の破片を手に取ると戦況は一変する。容赦なく破片で朱里をぶっ叩くKAORU。破片をリング中央にセットし、その上にブレーンバスター。この試合形式はさすがにKAORUの独壇場といえる。
 場外に朱里を落としたKAORUは、エプロンに朱里の額を叩きつけたり、鉄柱にぶつけていく。場内に戻る際、朱里もパイプ椅子を持ち出して反撃しようとするが、イスと破片のチャンバラではKAORUの勝ち。それならばと朱里はKAORUの持ち込んだラダーを使おうとするが、あっさりと奪い取られてしまい、振り回すラダーに巻き込まれてしまう始末。ラダーをセカンドロープにセットしボディーアタックを狙ったKAORUだが、寸前で朱里がかわすとけたたましい音と共にKAORUが自爆する。更にてこの原理を利用したラダーによる攻撃でKAORUの顎を砕く朱里。そのままトップロープに駆け上りダイブするが、KAORUの地対空ミサイルが待っていた。
 KAORUはラダーを立てかけてその上からのダイブを狙う。「(ラダーを)おさえろ!」と言うKAORUの言葉だったが、セコンドが慣れていないせいか、もたついている隙に朱里が後方に投げ捨てる。それでもなお攻撃の手を休ませないKAORUは松葉杖を使う。朱里のローキックの前に、「本来の松葉杖の使い方」をリング内で披露したKAORU、これはご愛嬌か。続いてスチールバケツで朱里を一撃! そしてデッキブラシを取り出し朱里に一撃を加えようとするが、持ち込んだ竹刀で受け止める。デッキブラシを払い落とすと竹刀でめった打ちにする朱理。
 攻勢に出た朱里、ラダー最上段からの攻撃を仕掛けようとするが、KAORUが雪崩式ブレーンバスター。そこから再びラダー最上段からのムーンサルトを決めてピンフォール勝ち。全盛期のウェポンが乱れ飛ぶハードコアマッチに比べるとやや物足りない感じもしたが、きっちりとKAORUがハードコアのいろはを教え込んだ感じが見られた。

 「事件」が起こったのはその第4試合の後。KAORUがマイクで朱里に対し「朱里、楽しかったか? またやろうよ」と告げている最中、華名がリング内に駆け込みKAORUを急襲! 倒れている朱里を介抱し「朱里は私のもんじゃボケ! コラァ!!」と叫び、二人でリングを後にした。館内からのブーイングも全く無視して控室に戻っていく華名と朱里。一人残されたKAORUは「『私の朱里』って何? 朱里はどう思ってくれたのやら…またいつか帰って来たいと思います!」と告げてリングを後にした。
 囲み取材において、華名はアイスリボン・さくらえみのインタビューについて言及。

 「『東スポ大賞を取りたいから頑張りました』と、全く意味合いが違うんです! そんなレスラー、全く興味がありません。ただ、興味は無いですけど、SMASHに乗り込んで来るんやったら、必ず高橋奈苗を連れて来い。(私の)パートナーは朱里。これで高橋奈苗を連れて来られへんのやったら、私はJCBで朱里と闘います。
 JCBに(高橋奈苗を)連れて来い。そもそも、プロレスラーという基準、評価基準が試合でないと言ってたけど、会場で『朱里vs.華名』を見てないんでしょう。何を言うてんねん! って話。朱里戦が終わって、こんなに話題になって。試合が伴っていなかったら、こんなに話題にならないですよ。
 せいぜいマスコミや色んな人に好かれて、さくら贔屓してもらえばいいんじゃないですか。
 まあ私は一瞬の光で突き進んでいきますよ。一瞬の光にもならない選手は、どうするんですか? JCBで待ってると伝えて下さい」
 こう言い残して華名は朱里を連れて去って行った。
 この会見をじっと見つめていたTAJIRI。試合後の総括内では「面白ければ何でもやればいい。JCBに高橋奈苗を連れてきたらいいんじゃないですか? 全然、いつでもOKですよ、僕としては」と告げた。

 遂に「禁断の対戦」を公言した華名。過去の因縁はおわかりになる方が多いはず。パンドラの箱を開けた後、もう後戻りはできない。一瞬の光を輝かせ、次の道に進むのは誰か。そして、ここまで言われてしまったさくらえみはどう動くのか。JCBホールに向かうもう一つのベクトルからも目が離せない状況になってきた−。
(Office S.A.D. 征木大智(まさき・だいち))

◆『SMASH.8』
2010年9月24日
会場:東京『新宿FACE』(観客600人=超満員札止め)

<第2試合 シングルマッチ 時間無制限1本勝負>
○華名(5分11秒 アンクルホールド)●野崎渚【NEO】

<第4試合 ハードコアマッチ時間無制限1本勝負>
○KAORU(9分48秒 片エビ固め)●朱里 ※ラダー最上段からのムーンサルト・プレス

◆『SMASH.9』
2010年10月30日(土)開場:18:00/開始:19:00
会場:東京『新宿FACE』

※詳細・お問い合わせはSMASHオフィシャルサイト http://www.smashxsmash.jp/ まで。

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