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ドラフト戦線異常アリ! 2014年のキーワードは「外れ1位」(東北楽天編)

 昨年、楽天は9人を指名したが、8人は投手だった。“唯一の野手”、2位指名の内田靖人(19)は登録こそ捕手だが、イースタンリーグでは主に三塁を守ってきた。正捕手・嶋基宏がいるが、捕手で入団した岡島豪郎(25=11年4位)も外野にコンバートしており、捕手の手薄感は否めない。即戦力投手の抽選に外れた場合、超高校級捕手の清水優心(九国大付)、東京新大学野球連盟で圧倒的な存在感を見せる捕手の寺嶋寛大(創価大)が浮上してくるのではないだろうか。
 「楽天サンも即戦力投手を欲しがっていますが、有原航平(早大)、山崎康晃(亜大)、石田健大(法大)、山崎福也(明大)、岩佐海斗(東京ガス)など評価の高い投手は1巡目で全員消える可能性が高い。楽天サンは抽選に外れた場合を強く恐れているようですね」(在阪球団スカウト)

 昨年は“主役”松井裕樹の獲得に成功したが、先発ローテーション入りはできなかった。田中将大の抜けた穴は最後まで埋まらず、優勝戦線から完全に脱落してしまった。森雄大(12年1位)、釜田佳直(11年2位)、片山博視(05年高校生ドラフト1位)、菊池保則(07年同4位)など有名どころの高校生投手を過去に指名してきたのは、「自前で育てる」の方針があったからだが、今年はそれをいったん棚上げするという。かといって、将来性の高校生投手を指名しないわけではない。大学、社会人を含め、『不安要素のない投手』に限定してくるようだ。
 『不安要素』とは、故障歴だ…。
 「今季、ほとんど投げていない有原、回復具合が不透明な安楽智大(済美)の指名を避けるようです」(前出・同)

 早川実スカウトグループマネージャーは一部メディアに、「昨年は指名したいと思う上位候補の名前がポンポン出たけど、今年は…」とこぼしていた。
 指名した選手には確実に戦力になってもらいたいと思っている。その定理からすると、亜大・山崎、タフネス左腕・石田の1位入札も考えられる。今年、故障が癒えて復活マウンドに挙がった岩佐をどう判断するか分からないが、指名人数も抑え、『少数精鋭の指名』を行うのだろう。

 また、星野仙一監督がフロント要職に着任することが明かされている。『星野戦略』を継承するならば、二遊間の再強化の課題にも着手するものと思われる。早大・中村奨吾二塁手がクローズアップされている。
 8月27日、早大グラウンドでソフトバンク三軍との交流試合が行われ、ここで中村は大場翔太からクリーンヒットを放っている。大場は調整中とはいえ、同行した永山勝スカウト部長(ソフトバンク)は「プロで通用する」と太鼓判を押した。ソフトバンクがこの中村の指名を3位以下で考えているのなら、少数精鋭路線の楽天が『外れ1位』か、2位で強奪する可能性もある。
 「12年2位の則本昴大のケースが思い出されます。(則本の)三重中京大は中日スカウトのお膝元。中日スカウトは3位での指名を予定していましたが、楽天が指名順位を繰り上げ、2位指名で強奪しました」(球界関係者)

 前オーナー兼球団社長の島田亨氏が海外赴任前、島袋洋奨(中大)を直接視察したという。編成トップならまだしも、このクラスの直接視察は異例中の異例だ。島袋は進路について長く悩んだが、プロ志望届を提出した。島袋の心を動かしたのは楽天かもしれない。

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