事件が発生したのは今月4日。阿南市日開野町で、授乳中だった生後5か月の長女に対し、父親の男(24)が哺乳をねじ込む、瓶の底を何度も叩くなどして、顎の骨を折る重傷を負わせた。
長女が口から血を流している様子を見た母親が、病院に搬送。当初、父親は「目を離したすきに血が出ていた」などと説明したが、不審な点が多かったため、病院側が児童相談所に通報し、事件が発覚。父親の犯行であることが判明し、傷害の疑いで逮捕された。
男は容疑を認めており、「イライラ」を子供にぶつけていた様子。詳しいことはわかっていないが、この長女は連れ子だったとの情報もある。詳細は、今後明らかになるものと思われる。
将来を担う赤ん坊の口に哺乳瓶をねじ込むという悪質な行為に、ネットユーザーからも「卑劣過ぎる」「人間のクズ」「生後5か月なんて一番可愛い時期。こいつは人間じゃない」と非難轟々。一方で、「子育ては上手くいかない。気持ちはわかるがやっちゃいけない」「夜泣きなど苦労を重ね精神的に参っていたのではないか」と指摘するネットユーザーもいた。
また、「この後が心配」「家族の元にまた戻したら殺されるかもしれない」「ケアをしっかりしてほしい」という声も出た。なお、この子供は現在児童相談所で保護しているという。
このような児童虐待は繰り返される傾向がある。記憶に新しいところでは、昨年3月には東京都目黒区に住む5歳の女児が両親から虐待を受け死亡する事件があった。子供がひらがなで書き残した「もうおねがいゆるして ゆるしてください おねがいします」という悲痛な訴えが公開され、尋常ではない虐待をした父親に怒りが集中した。
事件発生時、その一家は香川県に住んでおり、そこでも虐待を起こし、子供は児童相談所に数回保護されていた。ところが、香川県の児童相談所は最終的に子供を返してしまう。そして、一家は東京に引っ越し。その際、東京の児童相談所にも事態は伝達されていたが、有効な対策を取らず虐待は続き、小さな命は失われてしまった。
今後、哺乳瓶をねじ込まれた子供が元の生活に戻れば、当然虐待を受ける可能性は高い。逮捕・保護だけはなく、女児の今後についても注意深く見守ってもらいたい。
文・神代恭介