「モスバーガー」を展開するモスフードサービス(本社=東京・品川区)から発売される宮崎県産食材を活用した新商品のPRに出席した東国原知事は、選挙結果に言及し、落ちゆく自民をこれでもかと突き放した。
東国原氏と自民党をめぐっては6月ごろ、自民の古賀誠選対委員長(当時)から国政への出馬を要請された際、「次期総裁候補に」と要求。大物議員から「何様か」などと反発を食らい、最後は出馬を断念した。
以来、自民とは犬猿の仲といわれるウワサは本当だった。東国原氏は自民大敗に絡む自らの責任を否定。「(責任は)全くないとはいいませんが、私が“麻生”の時に出した世襲をやめるとか、地方への税源移譲がマニフェストに盛り込まれなかったことが国民に受け入れられなかったからでは」と、何と麻生首相を呼び捨てにした。
時の首相を呼び捨てにした背景については、次のような指摘がある。
「投開票当日、民放テレビの選挙特番にゲスト出演した東国原が麻生とやり取りするシーンがありました。気まずそうに低姿勢でぐずぐず話す東国原氏に、大敗が決まった麻生氏は『それは質問ですか?』とぴしゃり。最終的にはやりとりを無視した。間違いなくその時の恨みでしょう」(永田町関係者)
もはや自民党に未練がないのか、東国原氏は「自民の中には保守という言葉を勘違いしている方がいる。誰とはいいませんが今回受からなかった人ですけどね」と自民の大物らに痛烈なサヨナラを送りつけた。
一方、今後の民主党政権に対しては「地方主権がマニフェストの5番目に入っているので取り組んでもらえるはず。鳩山さんの強いリーダーシップに期待したい」と熱いエールを送った。近々行われる組閣人事に選ばれれば引き受けるかとの質問にはさすがに否定する考えを示したが、自民から民主へ“そのまんま”乗り換えてしまうつもりなのか?(関)