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緊急トレードか!? プロ野球 計算外の不振&嬉しい誤算(阪神編)「魔の8回を託せるセットアッパーは…」

 GWを終えた5月8日時点で、9勝12敗1分け。勝率5割ラインをウロウロ…。この序盤戦の躓きは、経営陣も考えられなかった大誤算だろう。

 阪神・南信男球団社長が電鉄本社内での『定例オーナー報告』に臨んだのは、4月25日。同社長がタイガースの現有戦力について、電鉄本社で話し合ったのは、これが初めてではない。オープン戦も“本番モード”に突入していた3月7日、同社長は『緊急トレード』に関する進捗状況をわざわざ確認している。
 「当時、阪神が探していたのは大型野手。できれば外野手というのが、編成部に伝えた要望でした」(チーム関係者)
 阪神は主砲・金本知憲外野手(43)の復活に疑念を抱いていた。同関係者は「金本の復活がベスト」と前置きしつつも、クリーンアップを託せる大型外野手をトレード補強できるなら、「それ相応の出血も覚悟していた」とも言う。つまり、「金本の復調にまだ時間が掛かる」と見て、阪神フロントは打撃陣の戦力ダウンも懸念していたのである。
 「去年の打撃陣の成績は出来過ぎの感もありました」(同)
 阪神フロントの不安は予測通りになったわけだ。

 どの球団もそうだったが、東日本大震災の影響で『開幕直前トレード』を遠慮している。選手とその家族に及ぼす負担を配慮したためだ。南社長は4月25日の『オーナー報告』後、「30試合が終わったくらいで(戦力を)検証すればいい」とコメント。ブラゼル・2割3分1厘、マートン・2割5分3厘、金本・1割7分5厘、城島・2割3分9厘…。チーム平均打率2割4分6厘(5月7日時点)。昨季12球団トップの2割9分を誇った(同部門)打線は落ち込み、スタメンで3割強の打率を保っているのは新井貴だけである。『大型野手の補強トレード』は避けられないようだが、他球団は今季の阪神について『別の見方』をしていた。

 救援投手陣の再編があるのか否か…。

 トリプルK(久保田、小林宏、藤川球児)。昨季8イニング目に献上した総失点は81点。09年40点であり、先発投手陣が責任イニングの5回まで持たずに降板した試合が、09年の「23」から「36」まで増えた。8イニング目を託せるセットアッパーは『先発陣の蘇生』にも影響するウィークポイントであり、真弓明信監督(57)は、そこに前千葉ロッテのクローザーだった小林宏(32)を据えた。その小林宏の不振で『トリプルK』が『勝利の方程式』に発展しないのである。
 その小林宏が「魔の8イニング」に登板して、逆転負けを喫したのが5月7日の横浜戦。この時点で11試合登板し、防御率5・23。真弓監督はトリプルKに、新人左腕の榎田大樹(24)を絡める救援再編にも着手しつつある。暫くは榎田に託すことになるが、二軍戦11試合(15イニング)を投げ、無失点とマークした若竹竜士(23)をテストしてみるのも面白いと思うが…。

 林威助(32)の好調ぶりを見ると、大型外野手を外部補強しなくても済むのでは? 7日のファーム戦を観たが、先発・鶴直人(24)も緩急を駆使し、7回1失点と好投していた。投打ともに「一軍で使ってほしい」と思わせる選手はたくさんいるのだが…。
 小林宏の復調が待たれるが、「魔の8イニングを託せる」救援投手に補強ポイントを変更してきた場合、ライバル球団は大型外野手の加入以上に脅威を感じるだろう。(スポーツライター・飯山満)

※南信男球団社長のコメントは共同通信記事を参考に致しました。

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