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高松の消防所長が飲酒運転の末、ひき逃げ

 あろうことか、人の命を救うべき消防士が、考えられない不祥事を起こした。

 香川県警高松北署は8月19日、高松市消防局の東消防署川添出張所長、宮宇地克弥(みやうち・かつや)容疑者(50=同市新田町甲)を、自動車運転過失傷害と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕した。

 同署によると、宮宇地容疑者は容疑を認めており、「飲酒運転が発覚するのが怖くて逃げた」などと供述している。

 逮捕容疑は18日午後10時10分頃、同市春日町の県道で乗用車を運転中に、前方を走っていた同市内の公務員男性(38)のバイクに追い抜きざまに追突して転倒させ、ケガをさせたにもかかわらず、被害者の男性を救護せず、そのまま逃走したとしている。男性は全身を打ったが、幸い軽傷だった。

 同署は、目撃情報や現場に落ちていた車の部品などから、宮宇地容疑者を割り出した。18日は非番だったという。

 宮宇地容疑者は消防司令で、11年4月から川添出張所長を務めていた。

 高松市消防局の高島真治局長は「職員が飲酒の上、交通事故を起こしたことは誠に遺憾で、心からお詫びします。警察の処分を踏まえ、職員と管理監督者について厳正に対処するとともに、再発防止に努めたい」とコメントした。

 それにしても、あり得ない事件だ。消防士、しかも勤務する出張所のトップに立つ人物が、飲酒運転をしただけでも問題なのに、接触事故を起こし、ケガをした被害者を置き去りにして逃走するとはひどい話。宮宇地容疑者に、消防士を続ける資格が果たしてあるのか。はなはだ疑問である。
(蔵元英二)

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