武藤・全日本が沈没。
昨年春に流出した至宝奪還のため、満を持して社長自ら出陣することになった武藤。ビッグマッチの際に着用する白パンツと、不気味な金髪姿にモデルチェンジしてきたみのると初のシングル対決に臨んだ。
静かな立ち上がりだった。グラウンドの攻防を展開した序盤戦。武藤は卓越したインサイドワークでみのるを完全に封じた。5分過ぎにはエプロンサイドでドラゴンスクリュー2連発。さらには場外に引きずりおろし、鉄柵越しにドラゴンスクリューをきめ、みのるの右足を集中砲火した。
その後も低空ドロップキックや足四の字で執ようなまで足への一点集中攻撃を展開し、15分過ぎには伝家の宝刀シャイニングウィザードを発射。決めにかかったが、不敵な笑みを浮かべる性悪王者から3カウントは奪えない。逆に息を吹き返したみのるに逆落としからの裸絞めであわやタップ寸前まで追い込まれる。
最大のピンチを回避し、反撃ののろしを上げるシャイニング弾を放つもここに落とし穴があった。右足をキャッチされ、そのままヒールホールド。グングン絞めあげられ26分54秒、たまらずタップしてしまった。
みのるの5度目の防衛を阻止できなかった武藤は試合後、沈黙のまま会場を後に。