その青木は同6日の二軍戦(対日本ハム)で、4番手として登板。“貫祿のピッチング”で、3人をピシャリと抑えていたが…。
「選手層の厚い巨人がシーズン突入後にトレードに動いたということは、計算外のことが起きてしまったからですよ。救援投手陣の調子が想像していた以上に悪く、早めに手を打っておこう、と」(プロ野球解説者の1人)
しかし、原巨人の『緊急補強』はこれだけではないようだ。
「千葉ロッテが元中日のマキシモ・ネルソンの獲得交渉に乗り出したことが判明しました。キャンプ中、阪神も彼の身辺調査に乗り出したように、日本球界を知るピッチャーは計算が立ち易いので」(前出・同)
千葉ロッテがネルソンに目をつけた背景に、渡辺俊介の故障離脱があった。先発投手のコマ不足を解消するためだが、阪神が調査していたときは「リリーフとして」だった。中日時代のネルソンは先発とリリーフの両方を経験しているが、両球団とも『日本球界の未経験者を獲るリスク』を恐れているのだろう。
他球団のこうした動きに絡め、こんな見方もされている。
「渡辺の故障は長期離脱ということではない。中盤戦以降の復帰が有力視されている」(ベテラン記者)
どういう意味かというと、仮に千葉ロッテがネルソンの獲得に成功し、渡辺が復帰したとき、先発投手の人数が溢れてしまう。おそらく、日本球界の経験のあるネルソンは獲得すれば戦力になるだろう。そうなった場合、ネルソンはリリーフの経験も持つ。渡辺の復帰後、そのネルソンをリリーフに配置換えとしたとしても、リリーフ投手の一軍登録枠、外国人登録の人数枠で誰かが弾き出される。救援投手を補強したい巨人はそこにつけ込んで、シーズン中の緊急トレードの第2弾を仕掛けるというのだ。
「ネルソンを狙っているのは千葉ロッテだけではありません。また、日本球界の経験の有無に関わらず、外国人投手の途中補強を狙っている球団もあって…」(前出・同)
ネルソン獲得には直接関わらないにしても、巨人がこうした他球団の補強状況を見て、商談を持ち掛ける…。
巨人内部から聞こえてきた話では、育成枠の土田瑞起投手(23=2年目)の評判がいい。「ストッパー志望」とのことで、この背番号「018番」を支配下登録してくるかもしれないが、交流戦が始まり、巨人偵察部隊はパの救援投手の“品定め”もしているようだ。