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父とは違う世界で“エース”を目指す新鋭若手俳優

 4月から放送され、平均視聴率が14.5%を記録した、昨年放送され大ヒットした「半沢直樹」と同じ直木賞作家の池井戸潤氏の原作をドラマ化した「ルーズヴェルト・ゲーム」(TBS)だが、同ドラマに出演した俳優の中で“掘り出し物”と言われたのが、プロ野球の西武・ダイエーなどでエースとして活躍した工藤公康氏の長男で俳優の工藤阿須加だ。

 同ドラマでは社会人野球チームで剛速球を投げる投手の役を演じたが、オーディションで約100人の応募者の中から選ばれた。父はサウスポーだったが、息子は右投げ。しかし、もともとテニスをしていてプロを目指すほどの腕前だったというが、野球経験はなく、ドラマのために猛特訓に励んだという。

 その効果は野球の試合のシーンに十二分に行かされただけではなく、5月24日に西武ドームで行われた西武・ヤクルト戦で始球式に登場。西武のユニホームに身を包み、父の現役時代と同じ背番号・47でマウンドに立つと、見事に114キロのストレートでストライクを決め、観客の大声援に応えた。

 「同じ事務所の江口洋介のバーターでドラマに押し込まれたが、ドラマは野球シーンがなかったら非常につまらないただの企業ドラマ。野球シーンを盛り上げ、ドラマの視聴率アップに一役も二役も買った。時には“鉄拳制裁”もふるう父に厳格に育てられたので、礼儀正しい好青年。これから売れても天狗になることはないだろう」(TBS関係者)

 まだまだ俳優歴は短く、12年に放送されたドラマ「理想の息子」(日本テレビ)でデビュー。昨年放送された大河ドラマ「八重の桜」や江角マキコ主演の人気ドラマをリニューアルした「ショムニ2013」にも出演していたがそれほど目立たず。しかし、「ルーズヴェルト・ゲーム」で大ブレークした。今後は、芸能界での“エース”を目指すことになりそうだ。

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