発端となったのは、今月中旬頃、ツイッターにアップされたある漫画。その中では、漫画の作者が中学生のころに2人の男性から身体を突かれるという痴漢に遭ったことが描かれており、養護教諭に相談したところ、安全ピンを手渡され、「次痴漢が出たらそれで刺しな」とアドバイスを受けたことなども記されていた。
公開後、この「痴漢に安全ピン」というアイディアについて、「早速持ち歩こう」「痴漢する側は刺されても文句言えないくらいのことしてる」といった賛同の声のほか、「普通に傷害罪でしょ…」「冤罪だったら取り返しのつかないことになる」という指摘が殺到する事態になっていた。
また、これを受け漫画家の「スルメロック」が24日にツイッターで「悪い女はレイプしよう」という漫画をアップ。その中には「『性的加害をしてくる男には傷害行為をして良い』という言説を見かけこれに感銘を受けました そうです、痴漢やレイプをするような最低ゴミカス人間は傷つけられても文句は言えないのです」「男も女も同じ人間です(中略)気弱で善良な男性を狙い暴言・暴力を振るい性暴力と同等またはそれ以上の心の傷を負わす 魂の殺人者と言える女性は間違いなく存在します」「女性が男の悪人に攻撃していいのなら男性も女の悪人に反撃してもいいのです」「顔面をボコボコにしましょう 二度と子供の産めない体にしましょう これで男性に対する加害の抑止となり男女共に幸せになりますね いやー私刑って最高ですね」と記されていた。
私刑の危なさを描いた風刺画であるこの漫画についてネットからは、「男性だって女性からの加害に怯えるのは当然ですよね。腕力に違いがあろうが刃物使えば男性を傷つけるなんて簡単なんで」「目には目を歯には歯を理論がいかに暴力的かわかる」という声が寄せられ、「皮肉」に対して称賛が集まった一方、「安全ピンを痴漢の抑止材料にしようという話にレイプを持ち出してくるのはおかしい」「レイプしたり顔がわからなくなるくらい殴ったり子供が産めない身体にすることは正当防衛じゃないから議論として成立しない」「風刺なのは分かるけど流石にどうなのこれ」「なぜ痴漢すること自体はスルーされているの」という批判も殺到。炎上する事態に発展し、いまもなお議論が続いている。
一方、文具メーカーの大手、シヤチハタは21日に公式ツイッターで、「今現在Twitterで話題になっている社会問題の件ですが、早期に対応ができるようにします。ジョークではなく、本気です」とツイート。ネットからは、「摩擦や水で落ちにくいインクが良いです」「いじめなどで悪用されない仕様でお願いします」といった声が多く寄せられており、他人に危害を加えることなく痴漢を抑止できるアイテムの開発に多くの期待が集まっていた。
記事内の引用について
スルメロック公式ツイッターより https://twitter.com/surumelock
シヤチハタ株式会社公式ツイッターより https://twitter.com/ShachihataBS