◎決定カード
▼スペシャルタッグマッチ(30分1本勝負)
<ゴールデン☆ラヴァーズ>ケニー・オメガ&飯伏幸太 対 マット・ジャクソン&ニック・ジャクソン
▼IWGP USヘビー級選手権試合(60分1本勝負)
<王者>ジェイ・ホワイト 対 ハングマン・ペイジ<挑戦者>
▼スペシャルシングルマッチ
獣神サンダー・ライガー 対 レイ・ミステリオJr.
※全7〜9試合予定。
まず、24日の後楽園ホール大会で3年半ぶりに再結成を果たし、後楽園を札止めにする人気だったゴールデン☆ラヴァーズと、試合後に対戦表明をしたヤングバックスによるタッグ“世界最高”の座を賭けたドリームマッチが、アメリカで実現する。これまでは、アメリカをはじめ世界のファンが羨むカードを提供し続けて来た新日本だが、今回は日本のファンが羨むカードをアメリカで提供することになった。試合結果によっては、バレットクラブ内紛問題の行方も左右する可能性もある。アメリカ大会直前のシリーズ『ニュージャパンカップ2018』にケニーは出場しないが、飯伏は高橋裕二郎、チェーズ・オーエンズらバレットクラブ勢と組むタッグ戦に出場し、超党派の立場ながらもバレットクラブの“ケニー派”としての動きを加速させるかもしれない。そんな流れを差し引いても、ゴールデン☆ラヴァーズとヤングバックスによる世界最高峰の闘いは、アメリカのファンの心を掴むには十分なカードである。
ケニーからIWGP USヘビー級王座を奪取した時から、次期挑戦者にペイジを指名していたジェイだが、6人タッグマッチで対戦した24日の後楽園大会では、ライト・オブ・パッセージでペイジがジェイにフォール勝ち。試合後にはヤングバックスの制止に一旦は従ったものの、その後、イスの上にライト・オブ・パッセージを見舞いジェイをKO。US王座のベルトを掲げて挑戦をアピール。アメリカ大会でのタイトル戦が決定した。ジェイは初防衛戦になる。
2.10大阪大会の試合中に突然、ビジョンに登場し、ライガーとの対戦をアピールしたレイ・ミステリオJr.。クリス・ジェリコに続くWWEスーパースターの参戦にファンの間では期待が高まっていた。ミステリオは中邑真輔が優勝したWWEのPPV『ロイヤルランブル2018』に参戦した(スポット参戦)ばかりだが、新日本のアメリカ大会でライガーとのレジェンド対決が決定した。ライガーとミステリオは1996年12月にWCWマットで一度だけシングル対決を行っており、この時はライガーが勝利をしているが、ミステリオはWWEに移籍後、ヘビー級選手と階級を超えた試合に勝ち続けることでスーパースターの階段を駆け上がり、世界ヘビー級王座やWWE王座も獲得している。ジェリコ同様、新日本マットでの“ネクスト”にも期待したい。
今大会のチケットは発売と同時に完売しており、あとは新日本のハイクオリティな闘いを見せれば、昨年に引き続きアメリカに新日本プロレスの爪痕を残すことができる。現地に道場を建設することも決まっているだけに、世界ナンバー2のプロレスカンパニーとして、さらに躍進してもらいたい。
なお、今大会は新日本プロレスワールドで、全世界に生配信される予定だ。
取材・文・カメラマン / どら増田