NHKの「紅白歌合戦」は第1部(19時30分〜21時25分)=35.7%、第2部(21時30分〜23時45分)=41.1%と圧倒的な強さを見せた。民放地上波では、日本テレビ「ダウンタウンのガキの使い!! 大晦日年越しSP笑ってはいけないスパイ24時」が第1部(18時30分〜21時)=15.3%、第2部(21時〜24時30分)=14.3%でトップ。フジテレビ「奇跡体験!アンビリバボー大晦日SP」、テレビ朝日「そうだったのか! 池上彰の学べるニュース大晦日SP」、テレビ東京「年忘れにっぽんの歌」などは、いずれも1ケタ台に甘んじた。
09年の大みそか「Dynamite!!」は18時〜23時39分に放送され、21時〜23時の枠で16.7%をマーク。日本テレビのダウンタウンの上を行き、堂々民放1位の座を手にした。今回の9.8%の数字は日本テレビに次ぎ、民放2位ではあるが、前年の視聴率からは激落した。
人気凋落の原因はスター不在、格闘技ファンではない視聴者に訴えるものが少なかったことは明らか。09年末の「Dynamite!!」で最大のスターであった魔裟斗が引退。人気者の山本“KID”徳郁も今回は出場せず。TBSは北京五輪柔道金メダリストの石井慧や、元横浜ベイスターズの古木克明らに視聴率獲得の期待を寄せたが、視聴者の興味はいまひとつだった。てこ入れにボクシングの亀田3兄弟を特別出演させて、ビッグサプライズを起こしたものの、事前に何の告知もなければ、視聴率に影響するわけがなかった。
今年も「Dynamite!!」が継続されるかどうかは分からない。だが、突きつけられた課題をクリアしなければ、視聴率再浮上は望めないだろう。
(ジャーナリスト/落合一郎)