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男と女の官能事件簿 熟年不倫で美人ヨガ講師を殺害(2)

 名古屋市のヨガ教室講師、石田京子さんが失踪した事件で、彼女と交際していた元新聞社次長の米川源次郎が彼女の殺害を自供。供述通り彼女の遺体が発見された。

 米川は京子さんとの交際のことを、「妻にはない魅力がある」「毎日にように電話で話していた」「彼女は純真な人で、一緒にいると少年のころの気持ちに戻った」などと、取材に訪れた新聞記者に臆面もなく話していたという。
 米川の供述によれば、事件当日、愛知県犬山市の遊歩道で、米川は京子さんから別れ話を切り出されて口論になった。頭に血が上った米川は、道端にあった石で彼女の頭を2度にわたって殴って失神させ、首を絞めて殺害。遺体から衣服をはぎとり、バッグなどの所持品を奪うと、遊歩道側の山林に埋めた。
 発見された時、遺体は下着もなくシャツ1枚だけの姿で、ひどく腐敗していたという。米川は、事件当日は遺体に土をかぶせた程度にしてその場から逃走し、後日改めて現場を訪れ、さらに深く埋め直したという。
 また、犯行直後には、家族に「今、名古屋にいる」などとウソの電話をかけるなどのアリバイ工作も行っていた。
 そして、自分が疑われるのを想定して、事情聴取の準備もしていたらしい。警察の取り調べにウソをすらすら答えられたのも、そのためだと見られている。
 さらに、米川は事件後には頻繁に京子さんの家族に電話などで連絡し、彼女の安否を気遣うような素振りを見せている。それはあたかも、自分は無実であるとの演出のようであったという。同時に、彼女の家族から警察の動きを探る目的だったかもしれない。

 しかし、そうした行動はかえって怪しいものとしか感じられなかった。結局は捜査の目が米川に向けられることとなったようである。
 米川は、殺人と死体遺棄の容疑で逮捕、起訴された。2005年1月に名古屋地裁で行われた公判で、米川は「最初に彼女を石で殴った段階では、殺すつもりはなかった」などとして、起訴事実の一部を否認した。
 しかし裁判所は、最初から石で2度も殴るなどの事実から「未必の故意」があったと認識。米川に懲役12年の判決を言い渡した。「一緒にいると少年のころの気持ちに戻った」などと言いながら、優柔不断な態度しか取れなかった米川。分別ある年齢にもかかわらず、あまりに身勝手な犯行だった。(了)

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