同市交通局は、車検が切れたバスに客を乗せて運行したとして、2月にも使用停止処分を受けている。
運輸局によると、5月27日、同営業所の男性運転手(63)がダイヤの確認を誤り、午前6時25分発車の始発が運行されなかった。運輸局は、点呼などが行われていれば、ミスは防げたとしている。
4月以降、同市バスの運行ミスは332件も発生している。それを受けて、運輸局が7〜8月にかけて、中川、鳴尾(同市南区)など6営業所に立ち入り調査を行い、所長や運転手の聞き取り調査を実施した。
その結果、始業点呼の際に行き先を確認するなど、改善が進んでいた反面、点呼を出発の1時間も前に行っている営業所もあり、「まだ不十分」とし指摘した。
運輸局は市交通局に対し、今後検討すべき課題として、複雑なダイヤ構成の見直しや、始業点呼のやり方の改善などを求めた。
市交通局は「信頼を損ねることになりおわびする。指導監督を徹底したい」としており、9月にまとめる再発防止策に反映させたいという。
(蔵元英二)