劇団のメンバーはすべて若い女性。“大田くん”や“練馬くん”などそれぞれが東京の区名を芸名に持ち、舞台稽古の合間を縫って道端の清掃や老人ホームでの介助手伝いといったボランティア活動を行っている。「女優修行の一環としての目的もあるが、毎日の生活でお世話になっている東京をPRしたい」(事務局)との思いからだという。
女優業との関係性に疑問を感じ、辞めていくメンバーもいるが、04年の創設時からのメンバーである“板橋くん”は「ボランティア活動を通じて、人として大切なことを学んでいる。女優としての仕事が忙しくなっても地道に続けていきたい」ときっぱり。今回の活動報告会が初仕事だという新人の“千代田くん”も「魅力的なパフォーマンスをいっぱいこなして、都民の皆さんの活力になれば嬉しいです」と口をそろえる。
今後、劇団では定期公演の開催を目標に置く。既に来年の東京マラソンではイベント出演でのPR活動を行うことも決定しており、活動の輪は着実に広がりをみせている。
だが、現在のメンバーは14人で、東京の23区には届かない。「いつか、全区の名前を舞台で紹介しよう」。それがメンバーの合言葉になっている。