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『花ざかりの君たちへ』前田敦子がコミカルな俺女に

 フジテレビ系列のドラマチック・サンデー枠で連続ドラマ『花ざかりの君たちへ〜イケメン☆パラダイス〜2011』が7月10日から放送を開始した。国民的アイドルAKB48の前田敦子が男子高校生に扮し、ボーイッシュでコミカルな俺女を演じている。
 『花ざかりの君たちへ』は男子と偽って全寮制男子校の桜咲学園に転校した少女・芦屋瑞稀(前田)と個性豊かな男子高校生達の学園生活を描くラブコメである。中条比紗也の漫画が原作で、2007年に堀北真希主演でドラマ化された。そのリメイク版が今回のドラマである。

 主演の前田の男装ぶりが話題である。役作りのためにボブからショートに髪型を変えた前田はボーイッシュな点が逆に女性としての魅力を引き出した。男子高校生になりきっているというよりも、外見は文字通り男子高校生の格好をする女性に見えてしまう。
 瑞稀が男子高校生として男子校に転校した目的は、怪我でハイジャンプをやめてしまった憧れの陸上選手・佐野泉(中村蒼)を立ち直らせることにあった。しかし、瑞稀には目的達成のために自分を偽って苦闘するという意識は薄い。むしろ男子高校生としての学園生活をエンジョイしようとしている。性格的には男子高校生と変わらない俺女が、自然に男子高校生に混じっている。

 今回のドラマは設定の大半が2007年版ドラマと共通であり、2007年版との比較は避けられない宿命にある。2007年版を主演した堀北もボーイッシュな魅力を放っていたが、クールなイメージの強い堀北は美形の少年という趣もあった。それに比べると前田の瑞稀は情けないところも含めて感情が豊かで、瑞稀のドジな性格にマッチしている。
 『花ざかりの君たちへ』は脇を固める個性的なイケメン達のバカ騒ぎも魅力の一つである。しかし、リメイク版ではキャラクター設定も踏襲されているために2007年版の視聴者にとってインパクトが欠けたものになってしまうことは否めない。それを補うほどのコミカルな演技を前田の瑞稀には期待したい。

(林田力)

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