先週、カイリ・セイン&紫雷イオの元スターダムタッグが、MMAフォー・ホースウィメンのマリナ・シェファー&ジェサミン・デュークに勝利。これをきっかけにMMAフォー・ホースメンのリーダーでNXT女子王者のシェイナ・ベイズラーがこの抗争に割り込んできた。
タイトル挑戦を狙うカイリ&イオが、シェイナを力で引っ張り出した形だ。ビアンカ・ブレアを加えたトリオで臨んだこの試合。厳しい闘いが予想される中、試合序盤にカイリがブレアと連携してエルボードロップを繰り出すと、チョップの連打でマリナを攻め込んだが、カイリはコーナーでシェイナに捕まると、そのままMMAフォー・ホースウィメンの集中攻撃を食らってしまう。
しかし、何とかイオに交代すると、ダブルニーからの619をシェイナに叩き込んでペースを取り戻した。続けてカイリもインセインエルボーをシェイナに決めたがカウント2でキックアウト。しかし勢いに乗るカイリが、場外のマリナ&ジェサミン・デュークをプランチャで沈めると、最後はイオがコーナートップから必殺のムーンサルトプレスをシェイナに決め、3カウント。イオが王者シェイナからピンフォールを奪い金星を挙げた。
試合後、イオはコーナーに駆け上がって、「私が次のチャレンジャーだ」と叫んでNXT王座への挑戦をアピール。同王座への挑戦に大きく前進した。日本人女子スーパースターはアスカ(現スマックダウン女子王者)が無敗のまま戴冠し、返上してから、昨年8月にカイリが奪取し、大阪公演でお披露目している。スターダムで最高峰のワールド・オブ・スターダム王座を2度戴冠し、1度目は10回、2度目は日本のタイトルとしては前人未到の14回防衛に成功した“絶対王者”だったイオにとって、ロウやスマックダウンに昇格するためにもいち早くNXT女子王座は手に入れたいタイトルだ。
アスカとはかつて姉の紫雷美央さん(引退)とともにフリーのユニット「トリプルテイルズ」を組んでいた。仲間の現在の活躍を間近で見てかなり刺激を受けているだろう。シェイナからフォールを取ったのが“金星”ではないことを、世界のファンに知らしめる意味でも今後もシェイナ相手に負けは許されないところ。イオの実力がNXTで開花するのか注目していきたい。
文 / どら増田
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