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22年間声優の副業をやっていた福岡県職員が停職処分に

 福岡県は2月21日、22年間にわたり、無許可で声優として副収入を得ていた上、収入に伴う納税を怠っていたとして、県土整備部の男性職員(52)を、副業を禁じた地方公務員法に基づき、停職4カ月の懲戒処分にした。

 職員は県に採用前から、フリーの声優として活動。91年の採用後も、無許可で副業を続けた。約7年前からは、福岡市内にあるタレント事務所と専属契約を結び、「マイケルT」の芸名を使って、月7〜8回、年間で100回程度、CMやテレビ番組のナレーションの仕事をこなしていた。昨年12月に外部から指摘があり、発覚した。

 声優の副業は、主に福岡市内のスタジオで、平日の勤務後の夜間に収録していた。08年以降、年間240万〜320万円の収入があったが、所得税などを申告していなかったため、発覚後、12年度まで5年間の収入(約1400万円)に伴う、住民税や所得税の追加課税分約147万円を納付したという。

 県の聞き取りに対し、職員は「周囲に迷惑をかけ反省している。声優の収入は一定ではなく、まだ子どもが学生なので、今後はやめ、県職員として勤務したい」と話しており、所属事務所との契約はすでに解消されている。

 県によると、職員は93年から現在まで公用車の運転手をしていたが、処分後、職員として復帰する予定。

 ここ5年間で、約1400万円の収入は、“副業”としては、決して少ない額ではない。声優の仕事が好きで、なかなかやめられなかった心情は分からぬではないが、明らかな地方公務員法違反。県に採用になった時点で、やめるべきで、声優を続けたかったのであれば、副業可能な職に就けば良かったのだ。
(蔵元英二)

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