前日、延長10回に12失点して負けたカープは、この日も2回までに先発の岡田明丈が4連続四球など乱調で6失点。中盤2点を返したものの、スワローズが小刻みな継投で逃げ切り勝ち。これで、広島は開幕から4カード連続の負け越しで、3勝9敗とダントツの最下位となった。
セリーグ3連覇時代には考えられなかったような「酷い」試合が続く状況に、一部のカープファンが激怒。「もう緒方は見たくない」「緒方辞めろ、無能すぎる」「手を打つところで打たないからこういうことになるんだ」などと、激しく緒方孝市監督を糾弾する。
一方で、暗黒時代を知るファンは「1イニング15失点よりはマシ」「どうってことない」「負けが込んだほうがニワカが減っていい」との声を上げたほか、緒方監督については、「3連覇してくれた監督。悪く言いたくない」「現時点で緒方辞めろなんていうお前がファン辞めろ」などと擁護の声を上げ、「糾弾派」を批判。文字通り「ネットが荒れている」状態だ。
「広島は今シーズンも優勝候補筆頭とされていましたが、守備の崩壊と投手陣の不調が目立つ。それを象徴するような試合が開幕シリーズ巨人戦の3月31日の試合です。
8回の裏に同点に追いつき、流れは完全に広島でしたが、9回に先頭ビヤヌエバの打球をサードの安部がエラーすると、小林の送りバントミスを捕手の會澤が2塁へ悪送球でオールセーフにしてしまいます。
さらに、吉川のレフトフライを長野が一直線に追うことが出来ず、二塁打にしてしまい、勝ち越しを許してしまった。まさにミスの連続でした。
この試合以降、カープの守備陣はボロボロで、4月11日までの失策数はセリーグワーストの18個。DeNAはたった2個ですから、かなり厳しい数字。しかも、痛いところで出ている印象があります。仮にこの試合に勝っていれば、波に乗ったかもしれません。ターニングポイントでした。
丸の移籍の影響はもちろんありますが、それ以上に守備の崩壊が深刻です」(野球ライター)
まだまだシーズン序盤ということを考えれば、巻き返しは可能な広島。「緒方辞めろ」ではなく、選手に力を与えるような声援を送ってもらいたいものだ。
文・櫻井哲夫