女優、それも沢尻クラスとなれば所属事務所が仕切り、テレビ中継されるなど商売にするのが業界の常識。ところが、今回は事務所はその一端すらタッチしていなかった。すべては当事者のふたりが決めたらしい。週刊誌芸能記者が言う。
「明治神宮で式を挙げると発表されて以降、どんな式になるか直前までわからなかったのもそのせい。警備員の増員も高城氏の事務所で手配すると分かったのも式の前日。報道陣の取材、カメラ位置などもすべて高城氏サイドが仕切っていました」
平日の月曜日の挙式が幸いしたというべきか、祝福に訪れたファンは1000人前後。上半身裸、沢尻のお面をかぶった集団の乱入はあったが、エリカ様は終始、笑顔を浮かべていた。
「昨年暮れにイギリスから帰国後、結婚、入籍を明言していたこともあったからでしょう。それにしても、あまりにあっさりしていて動向を注目していたわれわれも拍子抜けしたほどでした」(前出・芸能記者)
2007年、主演映画「クローズド・ノート」の舞台あいさつでそっけない態度を取り、エリカ様と揶揄(やゆ)され、それ以降はマスコミへの露出は激減。高城氏とロンドンで同棲(どうせい)生活に入ってからは沈黙を守り、テレビCMに出演する以外は目立ったタレント活動はなく、自粛しているのではと受け取られたほどだった。
披露パーティーはハワイで行われるというが、注目されるのはその後の活動。ふたりの愛の巣のひとつがあるロンドンを経て、2月中にはスペイン・バルセロナに向かうといわれている。スポーツ紙芸能担当記者が推測を交えて話す。
「高城氏の仕事の関係。沢尻は現地で語学学校に通い、グラフィックデザインの勉強をするともいわれています。アイドル当時、『女優かヘアメークの仕事がしたい』と言っていたように、アーティスト志向がある。それにロンドンでは語学留学して、日常生活では支障がないくらい英語をマスターしている。このあたりは日本語が巧みなフランス人の母・リラさんの血を引いているのでしょう。現地で暮らせばスペイン語も、短期間でものにできるでしょう」
沢尻が女優としての資質を開花させた「パッチギ」(05年)の筒井和幸監督は、「すごく勘がいい。フルートを1カ月でマスターしたぐらいだから」と評価している。国際的に活動する高城氏の影響で、ウワサされているのがハリウッド進出。スポーツ紙記者の話。
「夏まで日本でのスケジュールが白紙であることから、今後の活動拠点のひとつに入っていると見ていい。まだ22歳。高城氏はアメリカでの仕事、コネクションも多いだけに十分、考えられる。ハリウッドが不況の影響をこうむっているときだけに、かえって日本の資本が期待でき、複数の言葉を話せるようになる沢尻に白羽の矢を立てておかしくない」
作家辻仁成氏と結婚。フランスに在住し、日本と行き来する女優中山美穂の例もある。
「中山以上を狙っているふしもある。夫のバックアップがあれば、可能でしょう」(同)
本人が認める「熱しやすく冷めやすい」性格を克服できれば、沢尻の前途は開かれている。