「分かりますか。3年間、何もしなければ刑務所に入らなくてもいいということだが、罪を犯せば即刻、刑務所行きです。いいですね」
空ろな目。げっそりした頬。裁判長を見る目も弱弱しい倖田梨紗こと菊地有紗(22)。典型的なヤク中特有の症状を呈している倖田に裁判長はこう説諭した。
彼女も「逮捕されたことはクスリをやめるきっかけになり、感謝しています」と述べた。
倖田はプロテニスプレイヤー宮尾祥慈容疑者(27)と昨年5月、六本木のクラブで知り合い、今年9月から交際をスタートした。ところが、よりによってその宮尾は大麻を乱用していたのだ。
「悪い偶然が重なったもんです。実は倖田も覚せい剤の乱用者だったんです。AVの仕事をやめてから寂しさを紛らわすため、覚せい剤をやっていたんです。売人はAVの同僚から紹介された。パニック障害の持病もあったことから、余計、深みにはまったらしい」(社会部記者)
大麻の乱用者とシャブ中がいっしょになったのだから、行き着く先は容易に想像がつく。「大麻を入手して」。宮尾の要求を倖田は簡単に受け入れる。「大麻と覚せい剤を併用すると、効果はさらに高まります」。売人からも併用を勧められたという。
公判の中では、クスリをやりながらセックスをやったくだりは一切、触れられなかった。実際になかったのか、彼女が供述しなかっただけなのか、それは分からない。だが、「女が覚せい剤に手を出す最大の理由は好奇心ですが、セックスからより大きな快感を得たいと手を出す女も多い」と麻薬取締部のOBは言う。
取調べでは、毎月1度売人からブツを購入していたことが判明している。ちなみに、倖田が覚せい剤を吸引する時のやり方は炙りだったという。
「注射器を使うと腕に痕跡が残ることから、最近の流行です」(前出のOB)
倖田は六本木を根城に遊び回っている若手芸能人との交遊も噂される。果たして、セックスの前にクスリを使っていたのか。本人は、「手許にクスリがない時もありました」と毎日のようにシャブを吸引していたことを否定するが、今度の事件をきっかけに摘発はさらに広がるのか。