店の名は「富士宮やきそば 鐵平」。地下街でも東京駅の駅舎から最も遠いローズロードの一番奥、23番出口の隣だ。午前11時からは富士宮やきそばがメーンのランチ専門店、午後3時から10時までは立ち飲み居酒屋となる。
そもそも普通の焼きそばと富士宮やきそばはどこが違うのか?
「静岡県が2000年に町おこしで『富士宮焼きそば学会』を設立し、PRを始めたのが始まりです。最大の特徴は麺ですね。普通の麺は蒸してゆでますが、富士宮やきそばの麺は蒸して油でコーティングして急速冷凍します。これが硬くて独特の風味をもった麺を作り出しています。現在、製麺所は富士宮市に3社しかありません。そこから取り寄せています」(店長)
そして、もうひとつの特徴が「だし粉」。静岡地方特産のイワシやサバの削り粉で。削り節の代わりにドバッと最後に振りかける。
使用するソースも富士宮やきそば専用で、薄目のウスターソースをダシで味付けしている。濃厚などろソースを使用した焼きそばとは正反対の、あっさりとした味わいだ。
具材は細く切ったキャベツとラードの絞りかす「肉カス」が基本(プレーン)。これにイカとホタテをくわえた「ミックス」もある。プレーン500円、ミックス700円。
「『富士宮焼きそば学会』公認の店は都内に数少ないんです。その点、当店は値段も手頃なので、ぜひ一度を味わっていただきたいですね」(店長)
午後3時からの居酒屋目メニューでは、同じ静岡のご当地グルメ「静岡おでん」も味わえる。牛スジを煮込んだダシで煮込んだ名物「黒はんぺん」は絶品。
基本は立ち飲み屋なので、懐を気にせず存分食べて飲める一軒だ。
(写真=富士宮やきそば=写真左=と静岡おでん=右)