同社によると、駅員は3月27日午後5時10分頃、同線・四ツ谷駅で、誤って改札を出てしまったと申し出た女性乗客のICカード(残額1310円)を預かった際、自身が所持していたICカード(残額数百円)とすり替えて、乗客のICカード残額を着服した。
さらに、4月8日午後4時40分頃、同線・四谷三丁目駅で女性乗客から預かったICカード(残額4699円)を、同様に自身のICカード(残額970円)とすり替えて、その残額を着服した。2件の着服額は計6009円。
四谷三丁目駅ですり替えられた乗客が、他駅にて精算した際、残額が少ないことを不審に思い、同15日に同駅に相談。ICカードの処理をした駅員に事情を聴いたところ、上記2件の着服を認めた。
また、駅員は通勤定期代を支給されているにもかかわらず、定期券を購入せず、ICカードで乗車。その乗車記録を勤務改札窓口で取り消すことで、正規の運賃を支払わず不正乗車にて通勤していたことも判明した。不正乗車した運賃は計3140円。
駅員は競馬やパチンコのギャンブルにのめりこんで多額の借金があり、金に困っており、「不正をするつもりで、胸ポケットに自分のICカードを入れて準備し、客の死角になる場所ですり替えた」と話しているという。
同社は「当該行為は鉄道従事員としてあるまじき行為であり、お客様をはじめ関係の皆さまに、大変ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」と陳謝。駅員については、社内規則に則り、厳正に処分する。
(蔵元英二)