他の逮捕者は、21〜36歳の同社社員やグループ会社幹部。片容疑者は「ソフトを卸しただけ。どんな価格や方法で売っていたか知らない」と容疑を否認しているという。
片容疑者らの逮捕容疑は、11年8月〜12年9月、SNSを介して知り合った22〜26歳の男女10人に、「必ずもうかる」などとウソを言い、日経225先物や外国為替証拠品取引(FX)の自動売買ソフトを1本約96万円で購入させ、計約1830万円をだまし取ったとしている。
同課によると、投資ソフトの実際の価値は数万円程度だった。片容疑者らは同社傘下の企業「WISH」や「フェーズノート」名義でソフトを売っていた。
手口は「アポインター」と呼ばれるデート役が、SNSを介して誘った男女に、「このソフトで自分の人生が変わった」などと購入を勧めたという。
府警はセールストークをまとめた複数の業務マニュアルを押収しており、会社ぐるみで行われた新手のデート商法として、全容解明を進める。
投資ソフトはバージョンアップやサポートもない名ばかりの代物で、各地の消費生活センターに苦情が相次いだ。府警は昨年9月、特商法違反容疑で関係先を家宅捜索していた。
(蔵元英二)