この日「ハッスル・ツアー2009 in GUNMA」(27日、桐生市民体育館)のPR活動のため、桐生市役所と群馬県庁を訪れた川田=写真。「今(プロレス)はマニアックなものになってきているんで、舞台のように見れるような分かりやすいものを目指している」「生が一番伝わりやすいと思う」など、と初進出の群馬で営業活動に奔走した。
三沢さん急逝のショックを感じさせないよう明るく振舞っていた川田だったが、やはりその気持ちにウソはつけなかった。
表敬訪問後の囲み取材で報道陣から三沢さんの話題を問われると表情はみるみる暗くなっていく。
ハッスルエンターテイメントの山口日昇社長によれば、三沢さんの訃報を聞いてからの川田は「ショックというか(頭の中は)真っ白だったんじゃないでしょうか」という。
しばしの沈黙のあと重い口を開き「三沢さんに関しては時間が経っても(亡くなったことが)信じられないままでいるんで。それ以上のことは言えない。もっと時間がたってから自分の中に…」としぼり出すように語った。
無理もない。同高レスリング部では1年先輩にあたり、全日本プロレスに入団してからも四天王プロレスの一角を担い、激しい試合を繰り広げた。
そんな濃密な時間を過ごしてきたからこそ簡単に口にできるはずなどなかった。
「自分の中に取り込める時がきたらそういう時に話したいと思います」。今はただ川田の心が癒えるのを待つしかない。