連続本塁打記録は野村克也(西武)が持つ25年だが、野村の場合は初本塁打を放ったのが3年目で、新人イヤーからとなると、谷繁が日本記録保持者となった。来季、谷繁が本塁打を放てば、野村の25年連続に並び、日本タイ記録となる。
まさに、地味にコツコツ24年という言葉がぴったりの谷繁。本塁打に関していえば、決して長距離砲ではなく、2ケタ本塁打をマークしたのはわずか8年。横浜から中日にFA移籍した02年の24本が自己最高で、06年からは1ケタ台が続いている。
通算本塁打はこれで217本となり、同じ捕手の古田敦也(ヤクルト)と並び歴代81位。捕手に限ると、野村(657本)、田淵幸一(西武=486本)、木俣達彦(中日=285本)に次いで、歴代4位となった。
野村、古田、田淵、木俣らは捕手ながらスラッガーで、クリーンアップを打つことが多かったが、谷繁は8番が定位置。3割を打ったのは横浜時代の96年のみで、通算打率 は.243(11年終了時)と低い。それだけに、谷繁が達成したプロ野球日本記録の価値は高い。故障が少なく、無事是名馬であったことが、偉業を後押しした格好だ。
出場試合は2658試合(25日現在)で、捕手では野村に次ぎ2位(歴代5位)。通算安打数は1894本(25日現在=歴代46位)で、捕手としては野村、古田に続く、史上3人目の2000本安打達成も見えてきた。こうなったら、来季も現役を続行して、数々の記録を成し遂げてほしいものだ。
(落合一郎)