試合は、中邑は挨拶がわりに得意の延髄斬りやけいれん式ストンピングを繰り出し、さらにシナがファイブ・ナックル・シャッフルを決めようと「You can't see me」のポーズをすると、中邑は下から腕十字、さらには三角締めと巧みな関節技を繰り出した。勢いに乗る中邑はキンシャサを狙うも、これをかわされると今度はシナがSTFで中邑を締め上げる。目まぐるしい技の攻防に会場からはどよめきが起こった。
中邑は打撃からのキンシャサをシナに叩き込み、さらに2発目を狙うも、今度はシナが渾身のアティテュード・アジャストメントを決める。これで試合は決まったかに思えたが、なんと中邑はこれをカウント2で返し、さらに追い打ちをかけるシナを今度は中邑が持ち上げてリバースパワースラム、さらに全身をたぎらせたキンシャサを決めて勝負あり。中邑は完璧な3カウントをシナから奪い日米ドリームマッチを制した。シナとの初対決で勝利をもぎ取った中邑は、真夏の祭典『サマースラム』でのWWE王座挑戦権を獲得。
WWE王座戦が行われるPPV『サマースラム』は現地時間8月21日、ニューヨーク州ブルックリン、バークレーセンターで行われる。
日本人ではアントニオ猪木以来38年振りとなるWWE王座獲得へ。猪木は第9代王者と認定されながら、新日本所属だったこともあり、団体間の政治的な理由から取り消された経緯がある。WWEに移籍した中邑はキング・オブ・ストロングスタイルとして真の世界一へ王手をかけた。
■中邑真輔の試合後コメント
「ついに実現した夢の対決、中邑真輔対ジョン・シナ。ジョン・シナを越えた今、次の夢の対決は『サマースラム』WWEチャンピオンシップ、ジンダー・マハル対中邑真輔。 イヤァオ!」
文・構成 / どら増田
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