さまざまな企業が行っている「リーダーシップ研修」によると、上司は大きく”3タイプ”に分類されるという。
まずは「論理型」。いわゆる"デキる"タイプで、実績も十分で仕事を早くこなす能力にも長けており、自信もあるがゆえ、プライドも高い。主に課長クラスに多いといわれている。
論理型の上司に提案や企画をプレゼンする場合は、「根拠を数字とともに提示する」ことが大事。「論拠は数字」と考えるタイプが多いので、グラフなどを作成し一目で内容が把握できる資料が好まれるようだ。
また論理型の上司は、“自分が一番優れている”との思い込みが激しいタイプが多いためか、チームを作り、まとめ上げることをおっくうに感じることも多いという。まとめ役を買って出るとかわいがられることも。社内評価の高いこのタイプの上司に目をかけられると、出世の道が大きく開かれるメリットがあるといわれている。
次は「共感型」。日本人に多い"人の輪"を重んじるタイプの上司だ。温厚で人柄も良く、面倒見がいいことから“嫌われない”特性を持つ。部下のさまざまな意見を尊重し結果を出すスタイルで、主に係長クラスに多いといわれている。
共感型の上司には、「“これは絶対に成功させたい”と、気持ちを前面に出して」プレゼンしよう。こうすれば、親身になってアドバイスしてくれ、スムーズに仕事が進む傾向にあるようだ。数字よりも、“パッション”が伝わりやすいという。
また共感型の上司は、自分の意見を通すことが苦手なために、決定力に欠けリスクを嫌うことも特徴。“反対意見が少ない”ということが伝えられると、さらに企画が通りやすくなるようだ。職場で信頼の厚いこのタイプの上司に気に入られると、さまざまな役職の社員とのパイプができ、困ったときに助けてくれる存在が集まるメリットがあるといわれている。
最後は「ビジョン型」の上司。型破りな発想で成功したタイプで、いわゆる天才肌。群れることを嫌い、思い込んだら一直線に突き進みハイリスク・ハイリターンを好む。創業者などに多いタイプといわれている。
ビジョン型の上司に響くのは、「斬新で面白い企画・プレゼン」。データなどに頼るよりも、ざっくりでもいいのでイメージや斬新なアイデアを伝えることに重点を置くといいようだ。通常ならバカバカしいと思われるような案件でも、このタイプの上司の琴線に触れれば、一気に具現化する可能性もある。
またビジョン型の上司は、思い立ったらすぐ行動することが得意な反面、企画の手続きなど、細かい詰めの作業は苦手という一面を持つという。プロジェクトが進んだら、詰めのサポートを心がけると喜ばれるようだ。器量の大きなこのタイプに気に入られると、上司が成功した際に独立の話を持ちかけられるなど、パートナーとして重用されるメリットなどがあるという。
上司のタイプを理解しておけば、自分の希望や企画なども通りやすくなり、円滑な関係も構築できるだろう。まずは上司のタイプを見極めるべく"観察"から始めてみては。