今回殿堂入りが発表されたジェフ・ジャレットは、プロレスのプロモーターの父の元、スポーツエンターテインメント界の申し子として誕生。18歳でリングデビュー後、WWEには1993年に初登場。レイザー・ラモンとの抗争を行うなか、3度のIC王座に輝く功績を残した。そして、WCWへ活躍の場を移し、フォー・ホースメンのメンバーとして活躍。ディーン・マレンコからUS王座を奪取した。
その後もWWE、WCWを渡り歩き、リック・フレアー、ブッカーT、スティングとライバル関係を築き上げ、世界タッグチーム王座、シングルでヨーロピアン王座、IC王座、WCW世界王座等を獲得。また、ジャレットは自身がリングで活躍をする一方で、プロモーターとしても活躍。2002年には新団体TNAを設立し、WWEに続くアメリカ第2の団体に躍進させ、日本の団体とも積極的に交流し、来日もしている。メキシコのAAAなどを転戦後、2013年末にTNAを退団。
2014年8月には新日本プロレス西武ドーム大会に自身が新たに設立した新団体GFWとの提携を発表するために来日。棚橋弘至対AJスタイルズ戦の試合後に乱入し、棚橋にギターショットを見舞い、バレットクラブ入りを表明。2015年1月の東京ドーム大会をアメリカへ中継することに尽力した。現WWEスーパースターであるAJスタイルズをはじめ、ボビー・ルード、エリック・ヤング等若手の育成に努めた功績も今回讃えられている。
“ダブルJ”のニックネームで呼ばれているジャレットとWWE(ビンス・マクマホン代表)は退団した際の経緯から、絶縁状態が続いていただけに、今回の殿堂入りはWWEユニバース(ファン)に驚きを与えた。
『WWE殿堂(WWEホール・オブ・フェーム)』はWWEを含め、スポーツエンターテインメント業界で顕著な活躍をした人物を表彰する制度。選手だけでなくマネージャーやプロモーターなどの関係者、さらに、WWEに登場したタレントや著名人なども表彰されている。日本人ではアントニオ猪木と、藤波辰爾が殿堂入りを果たしている。
殿堂入りセレモニー『WWEホール・オブ・フェーム2018』は、米国現地時間4月6日にルイジアナ州ニューオリンズのスムージー・キング・センターで行われ、その模様は日本時間4月7日にWWEネットワークで全世界に生配信される。
文・どら増田
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